燦燦舎のブログ

燦燦舎(さんさんしゃ)は鹿児島のあたらしい出版社です。 HP→ san-san-sha.com

サイン本キャンペーン9月30日まで延長です! つくしゆか『極度の心配性で苦しむ私は、強迫性障害でした‼︎』

久しぶりのブログです。

というか、燦燦舎、大変大変久しぶりの新刊です!

今回はなんと、、、燦燦舎初の、マンガです!!

 

つくし ゆか さん作の、

『極度の心配性で苦しむ私は、強迫性障害でした‼︎』

 

 

作者のつくしゆかさん。写真はHIROCK manさんです!



皆さんは強迫性障害ってご存知でしょうか?

ドアが締まったか不安で1時間もドアをガチャガチャする。しまいには手から血が出る、

家が燃えてるんじゃないかと思って職場から戻る、

車を運転してたら人をひいたかもしれない!と思って現場確認する、、、

本人もおかしいと思っているけど確認をやめられず、生活に支障が出る。

強迫性障害は、そんな病気です。



WHO(世界保健機関)の報告でも生活上の機能障害を引き起こす10大疾患のひとつ、とされていて、サッカー元イングランド代表のデビット・ベッカム氏もこの病気だったことを告白しています。

 

なんと、日本でも100人に1人から2人がこの病気に苦しんでいるそうです。

つまり、100万人以上!

若い年代で発症することが多く、小学生から悩む子どももいます。

 

作者のつくしゆかさんも19歳のときに発症。

医師から診断を受けるつくし

 

謎の生物ハックン。こいつが心に巣食ったのが悪夢の始まりだった

 

職場ではダメ人間のレッテルを貼られ、

転職もうまくいかず、

プライベートも散々。。。

 



本書ではつくしさんが強迫性障害を抱えながらも治癒を目指し、

ぶつかり、あがき、また落ち込み、自暴自棄になり、それでも生きる姿が描かれます。

 

では、これまでは郷土の本を多く出版してきた燦燦舎がなぜ、

突然マンガを出すことになったかというと、

 

つくしさんの描く本書が、マンガとして面白かった! これに尽きます。

今回はつくしさんから燦燦舎に出版依頼があったのですが、

正直、お話をいただいたときは「出すのは難しいだろう」と思っていました(すいません!)。

しかし、原稿に目を通してみると、

グイグイ引き込まれる。感情が揺さぶられ、主人公にシンパシーを抱いてしまう。

「マンガとしてのレベルが高い。出したい!」

と、出版の運びとなりました。

 

生きていけるかどうかという本当に深刻なテーマですが、

つくしさんはそれを見事にギャグに昇華されて描き、

笑っていいのかわからないけど笑ってしまうのです。

 

KONOZAMA -Tシャツ(笑)。つくしのTシャツも要チェック!

パタスコラッ ってなんやねん。擬音もいちいちおかしい

 

つくしさんがどのようにしてこの病気を克服されたのか、

それについては、是非本書をご覧ください。

 

強迫性障害で苦しまれている方々にとって、

そしてご家族や一緒にお仕事をされている周りの方々にとって、

本書が支えとなり励みになってほしい。

100人に1人発症してしまう病気。

きっとみなさんの周りにも苦しまれている方がいます。

多くの方がこの病気を理解する一助となってほしい。

そう願って刊行します。

 

最後に、本書の解説を執筆くださった「くらのメンタルクリニック」の倉野裕院長の文章を一部抜粋します。

「本来なら人に話すのをためらうほどの悲惨な症状を、ユーモアを交えて余すところなくさらけ出した」

「この本は強迫性障害だけではなく、様々な精神疾患を乗り越える道標になる可能性を秘めています」

 

 

漫画家つくしゆかさんのデビュー作。

そして燦燦舎としても新たなチャレンジです!

 

ということで燦燦舎恒例、新刊サイン本キャンペーンを開催します!

 

『極度の心配性で苦しむ私は、強迫性障害でした‼︎』

作者の つくしゆかさんが、

あなたのためにサインします!

イラスト入りです。かわいい!

 

 

もちろん宛名も書いてくださいます!

「燦燦舎 鮫島亮二さん」とか、

ご希望であれば屋号、社名、肩書きなどもOKです!

 

 

ご予約の受付は925日日曜日まで!

好評のため、

9月30日金曜日まで延長しました!!

ご予約はこちらの申し込みページからどうぞ! 

日本全国送料無料です!

 

san-san-sha.com

 

サインをご希望の方は、上記の申し込みページをクリックいただき、以下の欄に宛名を入力ください!

(宛名は不要、サインのみ希望の場合はその旨ご記入ください)



 

または、

 

燦燦舎(さんさんしゃ)

電話099-248-7496

FAX 099-248-7596

メール info@san-san-sha.com

まで、

『極度の心配性で苦しむ私は、強迫性障害でした‼︎』(税込定価1,430円)

(   )冊予約 

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上記を記入してご連絡ください。

 

 

 

【こちら、必ずお読みください!】

  • お届けは申し込みから1週間程度を予定しています。郵便の状況で前後する場合があります。
  • 発送はポスト投函です。到着日の指定はできません。
  • お支払いは到着後に郵便振替か、銀行振込にて。ショッピングカートから購入の場合はクレジットカード決済も可能です。
  • 2冊以上ご予約の方も、1冊のみサイン入りとなります。複数冊にサインご希望の方はその旨ご記入ください。
  • ご不明な点、お問い合わせは上記燦燦舎までお気軽に!

 

 

こちらがカバーです。デザインはことうのぞみさん! 蛍光の特色がカッコいいです!

 

 

『極度の心配性で苦しむ私は、強迫性障害でした‼︎

作者:つくしゆか

装丁:ことうのぞみ

発行:燦燦舎

定価:1,430円(税込)

ISBN:978-4-907597-12-2 C0079

 

目次

第1章 窮屈な世界

第2章 謎の生物ハックン登場!

第3章 強迫性障害になりました

第4章 生まれてこなければよかった

第5章 「今」を生きる

第6章 色とりどりの世界

エピローグ つくしのその後

解説 つくしさんと強迫性障害(倉野裕)

その他コラム

 

 

作者プロフィール

つくしゆか

1984年福岡県生まれ。
大分県看護学校を卒業後、看護師として病院や介護施設にて働く。
2019年、結婚を機に鹿児島県へ移住。

現在はエッセイ漫画家、イラストレーター、ハンドメイド作家として展示会やイベントに多数参加している。
2019年第7回かごしまクロデミー大賞受賞。

 

写真:HIROCKmanさん

twitter.com

つくしゆかさんの個展も開催されます!

9月19日から25日まで!

→(9月26日追記:こちら、大盛況のうちに終了しました! つくしさんおめでとうございます!!!)



 

 

 

 

 

 

拓本職人・石原正信さんに話を聞いてみた。西田橋の拓本全面公開します!!!

出版社のブログですが、またまた本とは関係のないブログです。

ですが、まずは本題に入る前に、ロシアのウクライナ侵攻に反対します。

戦禍が一刻も早く去り、一人でも多くの命が助かることを心から願っています。

 

 

さて、

出版社のわたしが自社の本の宣伝もしないで何をしているかというと、こちらです。

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「西田橋の拓本全面公開」!!!

こちらの開催に関わっているところなんです。

 

江戸期の薩摩、肥後の名工・岩永三五郎の指導で架けられた「五石橋」ですが、1993年の8•6水害で新上橋と武之橋が流失しました。

その後、県によって撤去されようとする西田橋を、「西田橋をなんとか残したい」という市民の手によって採られた拓本を展示するのが今回の機会です。

 

 

では、「拓本」って一体なんなんだ!??と皆さんお思いですよね。

拓本。

「ちょっと君、急いで拓本取っといてや」などとビジネスや日常生活の場では使われない言葉です。

 

そんな全県民の疑問を解消すべく、名山のレトロフトMuseoまで、拓本作業の実践者である石原正信さんのお話を聞きに行きました。

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こちら石原さん。御年81! 昭和15年のお生まれだそうです。元気すぎるのとその記憶力に脱帽です

 

 

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こちらはレトロフト! 2階がギャラリー。有機野菜レストラン森のかぞく、古書店リゼットも入っています。大好きです

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こちらフライヤー! ナイスですね。

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レトロフトオーナーの永井さん。「しなやかな反旗」という名言を胸に活動されています。鹿児島の賢人と思っています。

 

 

石原さんによる、拓本の原理はこうです。

 

石橋に、濡らした紙を貼り付ける。(といっても、ただの紙ではなく、夾宣紙という特殊な竹でできた紙。サイズは70cm×90cm、大きいです

 

ブラシで叩く。紙に石橋の型(凹凸)をつけます。

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わかりやすいように実際にやってみせてくれる石原さん。紙に形をつけていきます。時計がかっこいいです。

 

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当時の作業の様子。文字通りしがみついての拓本採り! 石橋の高さは9.5メートル。落ちたらただごとじゃありません

 

 

「タンポ」と呼ばれる道具で墨をつける。(松脂やオリーブオイルを混ぜた「油墨」を塗るそうです)。イベント当日はインクで代用しました。

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こちらが「タンポ」。「アベノマスクで作ってきました」とはにかむ石原さん。所々ぶち込んできますので、聞き逃せません。

 

 

紙の凸の部分に墨が乗る。

これが「湿拓」という作業だそうです。

小学生の頃、五円玉に紙を乗せて鉛筆でシャカシャカしませんでしたか? あの感覚です。

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参加者全員も体験。上手にできました! 

 

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ちなみに型に使われたのは石原さん手作りのコースター。参加者全員プレゼントだそうです。石原さん、優しい。

 

 

 

 

と、簡単に書いていますが、それを石橋の撤去作業と競うようにしていくわけです。「撤去が先か、拓本が先か」という決死のレース。

採った拓本は、2000枚といいます。2000枚を、10mを超える危険な足場の上に乗り、一枚一枚採っていくのです。作業は107日間!続いたそうです。

 

さらに驚愕なのは、拓本の「原本」は非常に貴重であるゆえ、全てにコピーを取ったというのです。

その数は20000枚!!!!!!!

石原さんはその複製作業を2年間、たった一人でされたのです。

職場で考えたら労働基準法違反で訴えられるレベルです。

しかし、石原さんは何の苦労でもなかったように語るのです。

 

さらには石原さんは、「普通のコピー用紙だと、石橋の凹凸の感じが出ないんです。なので、和紙を切ってコピーしました」と言われました。

出版人として、紙の質感の重要性はよくわかっています。しかし、いわゆるエンボスの効いた紙、質感のある紙はコストが上がります。ついでに、和紙を20000枚カットするだけでも凄まじい作業です。和紙だけに埃・チリも出ます。コピー機が2台ぶっ壊れたそうです。当たり前です。

誰に言われてやるわけでもないけど、品質のいいものを世に残す。ここに職人の矜持を感じるのです。石原さんは一言もそんなふうにはおっしゃらないのですが。

 

何が石原さんをそうさせたのでしょうか。

 

「縦9•5m、全長57m、尋常じゃないサイズの拓本を作るなんて、一体誰のアイデアだったんですか?」と素朴な疑問をぶつけてみました。

 

「あぁ、あれはねぇ、野ぞえ先生です」

 

!!!

f:id:san-san-sha:20220303010026j:plainこの男だったのか!!!!! 写真は若き日の野ぞえ先生です。

 

野ぞえ宗男先生。先日市立美術館で「野ぞえ宗男と桜島展」を大成功させた画家です。

 

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あまりにも絵がうまくて、わたしは会期が終わってからいろんな絵を見るたびに、「あ、野ぞえ先生の絵は全く別次元のものだったんだ」と改めて思うようになりました。

 

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会期中の野ぞえ先生と奥さま。右が展覧会の実行委員長・大寺聡さん! 今回の西田橋展示の実行委員長でもあります!

 

やはり、どの世界にも「この人が言うならやるしかねえ」と人心に火をつける剛腕が必要なんですね。(野ぞえ先生は比喩じゃなく実際に剛腕なんですが。今も腕がめちゃくちゃ太いです笑)

 

野ぞえ先生のアイデアのもと、3000人の市民により採られた拓本。

今も続く鹿児島の市民運動。その嚆矢とも言える石橋保存運動。

そして、西田橋の拓本を、はたから見れば狂気としか表現できない作業で複製した石原さん。

 

しかし、わたしは石原さんの話ぶりを聴きながら、いわゆる市民運動のシーンにいる方々と決定的に何かが違う。と思いました。(筆者も実は市民運動どっぷりの人間です)

 

「石原さんは、そもそもなんで西田橋の拓本の作業に加わられたんですか?」

 

とまた質問をぶつけてみました。

 

「あぁーー、そいはね、温泉に行く時、ラジオで聞いたのよ。西田橋のぉ、なんかねぇ、面白そうなのやるって。わたしは貼り屋(内装業をされてたそうです)だったから。貼るのは手伝えるな、っち思うて。たぬき温泉に行く時だったですね。はっはっは」

 

驚きで一瞬声が出ませんでした。

 

たまたま温泉(たぬき湯)に行く時にラジオで聞いた。

自分は技術を持ってたから役に立てると思って参加した。

2年間で20000枚の複製作業を一人でやった。

 

石原さんは、すべてをこともなげにおっしゃるのです。

誰だって、「自分はこんな苦労をした。だからこれは素晴らしいものだ。価値があるのものだ」と言いたい。私も言いたい。

石原さんは、そんなことを一言も言わないのです。

淡々と、決して眉間に皺もよせず、あの日々を思い出し、鹿児島弁で語られる。

若い友人は石原さんをして「利他の人だ」と言いました。

それほど若くない友人は「天使のようだ」とも。

いかに自分をブランド化することに人びとが腐心してる世です。

石原さんの存在は真の意味で宗教的なのかもしれません。

 

無数の市民が石橋にしがみつき、取り憑かれたように取りついて採った拓本を、石原さんが複製をした「西田橋の拓本」。紙の上に歴史を、人々の血を、意志を刻み残す行為は、出版業を営む者として大いに共感します。

「西田橋の拓本全面公開」。

これがファイナルです。もう見れません。

是非おいでください。

 

「西田橋の拓本全面公開」

かごしま県民交流センター2階大ホール

AD2022年3月23日(水)~27日(日)
9:00~19:00 入場無料

主催 西田橋を拓本で残す会 まちづくり県民会議

協力 鹿児島の歴史と文化を愛するみなさん

 

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会場では石原さんや野ぞえ先生にも会えるかもしれません。是非お話を聞いてみてください

 


ちなみに石橋トーク次回3月5日土曜日のゲストはこの方、『かごしま西田橋』『里の石橋453』(南方新社)の著者・木原安妹子さん!

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司会の方から「木原さんも石橋について一言どうぞ」と振られたら、「あら~、私は学(がく)がないから何も言えません。足はもうガクガクです」とぶちかましてました。

面白れえ!!!

 

役者が揃ってきたぜ西田橋!

 

次回のトークもおいでください!!!

 

ーーー

 

拓本の公開はクラウドファンディングで資金を募っています。どうぞご協力ください!

 

camp-fire.jp

あなたの石橋写真展も開催します。『鹿児島偉人カルタ55』の作者・下豊留佳奈さん監修。石橋の写真を送ってください!

officeiroha.com

 

雪の八重山に登ったこと。八重山が巨大風力発電で損なわれること。

ものすごく久しぶりにブログ書きますが、出版社ブログにも関わらず、まったく本とは関係ありません笑

 

先週の2月6日の日曜に、小5男子と小5女子(双子です)と6歳女子の三人を連れて、

鹿児島市は郡山に位置する八重山に登ってきました。

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子どもたちと山に登るのは実は初めて。

果たして俺は子どもたちを山頂に導けるのか!?? 

一抹の不安を抱えながら燦燦舎登山隊、八重山(676メートル。低い)にアタック開始です。

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八重山公園から見た八重山。ぽっこりかわいいですね。粘度の低い溶岩が固まったので緩やかな形になったそうです

八重山、もういつかわからないくらい昔に一人で登った時があるんですが、けっこう険しい印象がありました。そんときは甲突池登山口から登ったからだったんですが、

今回は八重山公園近くの登山口から登りました。そちらから登るとそんなにキツくないんですよね。おお、これはおっさんでも登れそうだわい、としばらくてくてく歩いていましたが、、、しかし!

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アタック開始。余裕をかます少年少女登山隊

 

起伏が緩やかなせいで、6歳児がだんだんと飽き始める!

アメをあげよう。

とうちゃんがリュックを持とう。

抱っこをしよう、などなどと懐柔政策を取りながらなんとか歩みを進めます。

(これは登れんかもしれん)と不吉な予感がしてきたところ、

 

上からパラッ、パラッ、と何かが落ちてきました。

氷です。

樹上が凍っていたのが、太陽熱で溶けて落ちてきたんですね。

そんな音、山を登ってきて初めて聴きました。

手に乗せればすぐに溶ける氷。

儚いですね。だけどきれいです。

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鼻くそ、ではなく雪を父親につけようとする少女

 

そう言えば、降りて来る登山客の皆さんから「上に行けば雪だよ!」と声をかけていただいていました。こんな快晴なのに?と訝しんでいたのです。

 

ですが、登っていくにつれて雪の姿が現れる。

子どもたちもとテンションアップして、雪に足を踏み入れる。

(靴がぐしゃぐしゃになるよ〜という親父の心の声)

 

山頂付近は鹿児島とは思えない雪景色でした。

ああもう、これだけでも子どもと来た甲斐があったな、と。

 

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雪と苔

 

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雪の精のようなわたしの娘。かわいいです

 

拍子抜けするくらいの緩やかさを保ったまま、山頂に到達。

我等燦燦舎登山隊は登頂に成功しました。

90分くらいかかってしまったけど、隊員が無事で何よりです。

 

山頂では妻が握ってくれたおにぎり(いつもありがとうございます)と、茹でたソーセージ、インスタントの味噌汁。日々野鮎美(『山と食欲と私信濃川日出雄)のように山頂グルメを子どもに披露したいとこではありますが、これだけでも無上にうまい。

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やったぜ! 向こうには桜島開聞岳も見えます

 

ひとしきり雪合戦して、桜島に向かって吠えます。(「ヤッホー」「オッケー」「オケツー」などと叫ぶ。長男作の「お尻から作られる、天然ガース!」が一番傑作でした)

いい時間になってきたので、緩やかな下り坂を、おしゃべりしながら降りました。

登山っていいなあ。家族いっしょだともっといいです。

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雪を親父にぶつけてくる少年。やめれ

 

帰りにスパランド裸・楽・良(考えてみりゃ変な名前です。ららら でよくねえか、と)で温泉に入って終了! ありがたい休日だったなあ、、、

 

 

で終わりたかったんですが、この話には、まだ続きがあるのです。。。。。

 

 

昨日の2月12日、友人から「是非いっしょに来てくれ」と誘われた説明会。

郡山の梨木野公民館で行われた、八重山風力発電説明会です。

 

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配布資料

 

事業者は日本風力エネルギー株式会社。親会社はシンガポールの会社だそうです。

 

高さ最大153m(アミュプラザの1.5倍!)の風力発電機を9基、八重山を中心に設置する計画ですが、合計して平川動物園並!の広さの土地を切り開くということです。

 

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山登りルートに沿って建つようなレイアウトですね。

 

事業所の説明に際し、地元の方の不安の声が上がります。

ある人は騒音が不安で、いちき串木野羽島の風力発電が建設されている付近に聞き取りに行ったそうです。「特に夜がうるさくて眠れない」という方がいらっしゃるとのこと。

事業者からはいかに音が静かだ、生活音と変わらない、との説明があるのですが、「で、結局音はするの?」と問われたら「音がしないとは言っていない」とのこと。

日本には今回の計画と同等のサイズの風力はまだないらしく、他県で建設中とのことです。

「他のところが建って検証してからにすれば」との意見も。もっともです。

 

ある女性からは「大雨や土砂崩れが心配」という意見も上がりました。

事業者からは「最大限の対策をしています。しかし絶対大丈夫とは申し上げられない」とのこと。正直ですね。

 

自分が心配だったのは景観でした。

地元の方から「準備書では、写らないとこからしか撮ってないじゃないか!」と怒りの声が上がりました。

そうなんです。おかしいと思っていたんです。

地元の方々しかいない公民館で、あんた誰?という完全アウェーのなか、自分も挙手をしました。

 

 

筆者「この山頂公園は、登りきって最後に桜島とか見える、あの眺望の素晴らしい場所ですよね?」

日本風力エネルギー株式会社「そうです!」

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ページ左上の方です。山頂公園。登山の最後に桜島に向かって叫ぶことができます

 

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拡大図。ブレード旋回範囲がほぼ山頂公園にかかっています

 

筆者「ここは登山客がいちばん楽しみにしているクライマックスのような場所ですが、ものすごく近くに風車がありますよね。ここからどのように風車は見えるのでしょう?」(ブレードが広場真上をかすめるくらい近いです。怖いわ)

日本風力エネルギー「・・・えー、調査をした日本気象協会さん、いかがでしょうか?」

日本気象協会「こちらからの見え方については調査をしてません」

筆者「!!!(一瞬絶句)。えーっと、登山をしてもっとも大事な場所からの景観が検討されていないのには理由があるのでしょうか?

日本気象協会「調査が足りませんでした。今後検討します」

 

 

!!!(絶句2)

なんというか、開いた口を閉める術を教えっくれ、ちゅうやつですね。

日本風力エネルギーの担当さんは登山が好きで八重山も何度も登っているとのことでしたが、何を考えているんでしょう。

 

事業者の準備書の「景観」の欄をを見てみると、ほとんどの場所から「発電機は見えない」ことになってるんですよね。

 

これ。

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ここもそう。

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ここも見えない。

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見えんとこから撮ってるだけじゃねえか!と叫びたくなります。

ここまでくると、「山頂公園が外されていた件」にも恣意的なものを感じます。

 

準備書においては、八重の棚田からだけが大きく見える。となっています。

 

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準備書より。赤線は筆者

 

こちらは事業所による準備書ですが、景観を評価するための垂直視野角という指標があります。八重の棚田からは7.6度。すでに「上限か」とされる6度を超えていますね。(上記図赤線を参照ください)

 

再度質問をしました(だけど最後の最後に回されて、なかなか質問させてくれませんでした。早速要警戒リストにノミネートされたんでしょうか)。

 

筆者「この山頂公園からの垂直視野角は何度ですか? だいたいの予想でも構いません」

日本気象協会「・・・・・・・いまはわかりません」

 

その時、参加者さんから「自分が計算したら69度だった!」とのお声が。

 

もちろん正確な計算をしなければわかりませんが、

しかし、八重の棚田よりもはるかに近い場所に建つわけですから、見上げるような大きさであることは間違いありません。

というか近すぎる。

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山頂から撮った風速計です。これでも60m。風力発電機は2.5倍の150メートル!

ーーー

22年2月14日 追記

 

読者さんから「県の風力発電ガイドライン」というものがある、と教えていただきました。

こちら一部を抜粋します。

ウ その他,周囲の景観との調和を図ることとし,特に次の点に留意すること。 

(ア) 位置については,山の稜線を乱さないようにすること。

 

・「地域固有の景観」とは,道路その他の公共の場所から公衆によって容易に望見される 景観で,地域内外で一定の知名度を有する,又は地域住民が特別な愛着を持っている, 

地域の代表的な景観をいう(山並みや海岸線など)。 

 

鹿児島県/「鹿児島県風力発電施設の建設等に関する景観形成ガイドライン[Q&A]の改定」について

 

稜線を思いっきり乱している気がします。ガイドラインに引っかかるのではないでしょうか。

 

ーーー

 

八重山ですが、子どもと登って感じたのは、行き交う登山客の多さでした。

犬の散歩で毎月来る、子どもを二人連れたお母さん、年配のご夫婦。

それぞれが真冬の雪に笑みを浮かべ、心地よく疲れる。

大した装備もいらないので初心者も登れる。

子どもにもじいちゃんばあちゃんにも、やさしい山です。

 

決して派手な観光地ではありませんが、登ってみてしみじみと、鹿児島の宝だと思いました。鹿児島市民の共有財産であり、愛されている山です。

 

景観、準備の杜撰さ、説明の乏しさ。

事業者からは地域を分断してなんとしてでも開発をしようという意図すら感じます。

 

私は今回の八重山風力発電に反対します。

 

山頂から見上げた空は、空だけであってほしいのです。

 

 

燦燦舎 代表 鮫島亮二

 

 

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八重山風力発電に関する意見は

2月14日締め切り! というか明日? しかも郵送のみ受付? メールはないのか?

受け付ける気があるのか? という気がします。

準備書を読み込まなくても、「不安だ」とか「反対」だけでも十分な意見です。

みなさま是非出してください。

 

こちらは鹿児島市ホームページから転載!

住所、氏名、環境の保全の見地からの意見を記入の上、縦覧場所に備え付けの意見書箱に投かん、
または、日本風力エネルギー株式会社薩摩事業所へ郵送
〒896-0046鹿児島県いちき串木野市西薩町17-41

 

令和3年12月23日(木曜日)から令和4年2月14日(月曜日)まで

当日消印有効

 

詳しくはこちらは事業所のホームページを!

(仮称)日置市及び鹿児島市における風力発電事業環境影響評価準備書の縦覧について - ヴィーナ・エナジー (Vena Energy)

 

 

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燦燦舎は鹿児島の小さな出版社です。

san-san-sha.com

 

 

「ひおきと」で『鹿児島偉人カルタ55』を紹介していただきました!

日置市の皆さんが『鹿児島偉人カルタ55』をとても詳しく面白く紹介してくださいました!

ありがとうございます!

日置市を想うすべての人に向けたウェブメディア ひおきと

hiokito.jp

【『鹿児島偉人カルタ55』、ブックスミスミオプシアで年間トップ10にランクイン!】

本日12月26日の南日本新聞読書欄、年間ベストセラー欄をご覧ください!
原口泉・監修、下豊留佳奈・作、さめしまことえ・絵『鹿児島偉人カルタ55』がトップ10にランクインしました!!!
オプシアさんは県内でもトップクラスの本の売れ方をする書店さんです。
以前書店員さんに「年間ランキングに入る本ってどれくらい売れるんですけ?」と聞いた時に、「ああ、これはうちでは入るのは難しいな、、、」と思っていましたので、、、
今回の新聞掲載は本当にうれしかったです!!!
先日のMARUZEN天文館店さんの1位といい、まさにカルタシーズン突入。今日も日曜だというのに容赦なく書店さんから注文が来ました。良いんです。注文あってこその出版社! 全く問題なし。むしろとってもうれしいです。
燦燦舎の本は日本全国に送料無料で送ります。
ご注文は以下のホームページから。
年末まできばります。どんどん注文ください!!!
 

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南日本新聞の年間ベストセラーランキングです!

燦燦舎7周年です!!

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祝 燦燦舎7周年! 祝

3月3日で燦燦舎、創業7周年となりました。

おかげ様で新刊『はじめての郷土料理』『鹿児島偉人カルタ55』は書店員さんから「郷土本としては異例のヒット」の言葉をいただくほど、ご好評いただいております。

これからも、一冊一冊手渡すように、地域に根ざした本を作り続けていきます。よろしくお願いします!!!