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7日間ブックカバーチャレンジ 1日でやってみた⑥『進撃の巨人』諫山創

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進撃の巨人諫山創講談社、2009年〜、現在31巻まで刊行

 

 

2015年だったが、近所のラーメン屋タケホープでラーメンを食いながら本書を手に取った。人気があるのは知っていたがまったく内容は知らなかった。ラーメンを食い終わっても手を止められず、しばらくタケホープに居座っていたらついに「そろそろ帰ってくれ」と追い出された。当たり前である。

以来、毎月欠かさず読んでいる。

巨人の不気味さ、連載開始前から練られていたという長大なストーリー、立体機動装置というギミック、リヴァイ兵長のそのキャラクターと一人で師団三つ分と謳われる戦闘力(連載10年で兵長が本気を出して戦ったのはまだ3回だけで、その全てが歴史に残るベストバウトだ)、などなど読むべき要素は数多あるが、今回はその文章力に焦点を当てたい。

 

第3巻、兵士を死地に赴かせるピクシス司令の演説。評論家よりも活動家、コメンテーターよりもアジテイターでありたいわたしは、刊行当時20歳ちょっとの作者がなぜこんな演説を書けるのが不思議でならなかった。同巻に収録のアルミンの演説も必読。

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第3巻より。ピクシス司令の名演説。言ってることはむちゃくちゃである。

 

 

調査兵団は未だに負けたことしかないんだよ?」

そうなんだよ! 市民運動は負けて負けて当たり前で、だけど最後の最後に勝てばいいからあきらめずに続けているんだよ。なんでわかるんだ、諫山!?とか。 

 

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第14巻より。奇行種として名高いハンジ・ゾエだが、意外と実はまともな人間。



エルヴィン団長の「時に厳格に時に柔軟に、兵士の原理原則に則り最善を尽くせ。(中略)我々は勝利するためにここにいるのだ」はわたしが本をつくる指針でもある。私心や功名心より何よりも「本」が優先。出版者よりも著者よりも編集者よりもデザイナーよりも「本」が上だとわたしは考えている。

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第18巻より。もはやビジネス書としても素晴らしい。

 

著者の諫山創氏はもちろん漫画家であるが、文筆家としての才能が抜きん出ている。連載はもう31巻まで到達して、あとはいかにこの長い長い物語を畳むのか。その畳み方を全世界が注目している。あといくつ脳裏に刻まれるパンチラインを産み出してくれるのか、自分はそこにも大期待している。

 

電子書籍Amazonもほぼ使わないわたしだが、進撃だけは発売日すぐ(日付が変わってすぐ!)読みたくて毎月Kindle別冊少年マガジンを購入している。今月も8日にAmazonを開いた。しかし、ない! ないぞ、別冊少年マガジン6月号。なんと、コロナウイルス感染予防につき今月は発刊しないとのことだ。 

ふざけんな! コロナウイルス!!!

(燦燦舎 代表 鮫島亮二)

 

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