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7日間ブックカバーチャレンジ 1日でやってみた⑤『小さき者たちの戦争』『小さき者として語る平和』福岡賢正

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『小さき者たちの戦争』『小さき者として語る平和』福岡賢正、南方新社、2010年

 

南方新社で編集を担当した2冊。

著者は当時毎日新聞の記者で、『たのしい不便』『隠された風景』の2タイトルを南方新社から出版していた。どちらも名著。大ファンだったので、自分に編集が回ってきたときはうれしかった。

しかし、「編集」と言っても既に新聞連載されていたものを本にするだけだ。原稿はもう完全完璧。自分がすることはカバーをつくったり、オビを考えたりするだけだった。ちなみに南方新社社長がセールスを考えて本書の内容とまったく違うオビのコピーにしようとしていたのを、著者の福岡さんと結託して阻止したのはいい思い出である。(社長、すいません!)

 

戦争に加害者として従軍した人びとに聞き取りをして書かれた『小さき者たちの戦争』。訓練と称し中国人に銃剣を突き刺した人。戦場には快楽があったと証言する人。ここまでの言葉を引き出した、その取材力に感服する。特筆すべきは、著者は安全地帯からの評論ではなく、常に「自分だったら同じことをしていたかもしれない」という視点を失わないことだ。

 

毎日新聞の「余録」だったと思うが、本書が紹介されたと同時に全国から電話が鳴り止まないほど注文が来て、増刷になった。全国紙での書評の威力を体感した。対話集の『小さき者たちと語る平和』の方が地味な印象があるかもしれないが、清水眞砂子さんとの対談を読むだけでも手にする価値がある。合わせて紹介したい。

 

ちなみにその毎日新聞記事では、「新聞には究極的には戦争を止める役割がある」という言葉とともに本書が紹介されていた。

出版社も、そんな役割を担っていると思って本をつくっている。

(燦燦舎 代表 鮫島亮二)

 

 

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