燦燦舎のブログ

燦燦舎(さんさんしゃ)は鹿児島のあたらしい出版社です。 HP→ san-san-sha.com

本屋さんは楽しい 燦燦舎は出張本屋さんもしております

4月21日のアースデイかごしま、大晴天の大盛況でごわした。

燦燦舎は売上のほとんどは出版業(自分でつくって、本屋さんなどに置いていただき売ってもらう)ですが、出張本屋さんもしています。

全国の小さな、だけどすばらしい出版社さんから直接本を仕入れて、川上の山の上から時々町に降りて本を売っています。

お客さんと話して買ってもらう、商売の原点というか原始的な仕事ですが、読者の生の声、リアクション、どんな本に誰が興味を持つのか、本当に勉強になるんですよね。他の出版社さんの本づくりも大変参考になります。世の出版社の人はただつくってるだけじゃなくて自分で売ってみたほうがいいですよ。ほんとに。

今日は燦燦舎で扱っている、置いているだけでどんどん売れていくすごい本たちをご紹介!

 

ミシマ社『はやくはやくっていわないで』作・益田ミリ 絵・平澤一平 税込1620円

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この本には本当に助けられています。面陳で出しているだけでお母さんがたが寄ってくる。わたしもいつも子どもに「はやくはやく!」言ってしまうんですよね。このシンプルなタイトルづけと表紙ですべてが伝わる、すごい本です。本の写真を撮ろうと思ったら売り切れてしまってたので、ミシマ社さんのホームページから転載しました。

わたしは表紙もタイトルもついつい「盛り込み」がちなんですが、ここまで引き算の表紙まわりで人を惹き付ける本を造れるようになりたいものです。

 

西日本新聞社『ながのばあちゃんの食術指南』長野路代・佐藤弘 税込1404円

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このばあちゃんの本も売れる。鹿児島でこの本を一番売っているのは実は燦燦舎なのではないか!?と秘かに思っているんですが、どうなんやろか。タイトルどおりばあちゃんの料理本です。料理本って「つくってみよう!」と思わせられるかどうかが一番大事だと思います。やる気を出させる伴走者の役割が見事な本です。

梅干し漬けたり、たけのこ煮たりとかいろいろ載ってますが、フライドポテトをつくってみたくなりました。揚げる前にいっぺん干すといいらしい。

 

ナナロク社『あたしとあなた』谷川俊太郎 税込2160円

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言わずと知れた谷川俊太郎さんの詩集ですが、写真で伝えられない 装丁、造本のすばらしさに本は美術品なんだな、と感じてしまいます。特に、この本を造るために本文用紙をオリジナルで開発してしまった、ということに驚嘆です。普通するか!??? 俺にはできん!!! ナナロク社さんの造本への狂気みたいのが持った瞬間にわかる。これは本屋で生で確かめてください。好きなひとからプレゼントでもらったらもっと好きになる本ですね。

 

 石風社『土の話』文・小泉武夫 絵・黒田征太郎 税込1,404円

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文章は発酵学者の小泉武夫さん、絵は画家でK2というデザイン事務所もされていた黒田征太郎さんです。原発事故で放射能が降った大地。土が福島弁で人間を批判するのですが、本文がすべて手描きです。本文と絵の組み合わせで一枚の絵になっている。こんな表現もあっていいんですよね。わたしは鹿児島弁しか話せないんですが、福島の言葉にはなぜだか共通点も感じるのです。是非みなさま声に出して読んでほしい。

 

自然食通信社『台所サバイバル』 編・自然食通信編集部 税込1188円

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この本もタイトルづけで大勝利してます。いやー、すばらしいタイトルや。もちろん中身もこの大量生産大量消費の時代にカウンターパンチを撃ち込む内容です。ご家庭の飯を作ってる方ならおわかりでしょうが、どうしても残り物が出る。それをどう活用するか。ちょびっと野菜とか残るんですよね。そしてそれが朽ちるとツラいんです。サバイバルですよ。本書に残ったスープをシチュー、カレー、焼き飯などにメタモルフォーゼしていくと掲載されてますが、わたしもやります。「スイカの種をアクセサリーにする」というオモシロアイデアもあって飽きません。

 

みんなのデータサイト『図説・17都県 放射能測定マップ+読み解き集』 編・みんなのデータサイト編集部 税込2500円

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先日当ブログで紹介したばかりですね。なんとなんと、2500円する本書ですが、アースデイかごしまだけで9冊売れました! 本を売っていて、こんなことはほんとになかなかないんです。工務店に勤めてるのかなー、という作業服のお兄さんが本書を手に取っていました。話しかけてみると、やはり川内原発のことが心配やし、再稼働されるのはおかしいと思っている、と。「この本を探していた」ということでした。こんな出会いや交流があるから、路上に出るのです。

 

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先日のアースデイかごしまでの燦燦舎ブース。バックスペースには赤ちゃん連れの友人家族が3組くらい来てて、うちの子どもたちと赤ちゃんたちで子育てサロンみたいになってましたけど、とても幸せな気持ちでした。たとえわたしが座る場所がまったくなかったとしても。

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こちらはアースデイかごしま2019の様子です。写真はアースデイかごしまFacebookより転載しました。緑の芝生で子どもたちが遊び回っていると、世界はこうあってほしい、と心から思えるのです。

 

 ここ最近、イベントでの販売の打率(声を掛けるお客さんのうち買ってくださる人がどれくらいか)が上がっています。打率が低いと、疲労徒労過労孤独で死にそうになるんですが、それが最近はあまりない。

おそらくディスプレイの仕方に気を付けるようになったからかなー、と思います。とは言っても、別にテントを洒落たもんにするとか、飾りつけをするとかじゃなくて。本ってそれだけで完成された工芸品の要素があるので、それをなるべく伝えられたらええんじゃないかと思っています。

現実的な課題が無数にあってまだ夢でしかないのですが、いつか気持ちのいい小さな本屋さんでも鹿児島で開きたいな、と思っています。

 

燦燦舎の移動本屋さんは一生続けていきますので、みなさま、どこかの町でお会いしましょう。

 

 

次の出張本屋さんはこちら!!!

4月28日「なるとの温泉FES! 2019」 @ くしき野白浜温泉

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