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燦燦舎のブログ

燦燦舎(さんさんしゃ)は鹿児島のあたらしい出版社です。

大正噴火から101年

今日は1月12日。

101年前の大正3(1914)年の今日は、20世紀の日本最大の噴火といわれる

「大正噴火」が起きた日でした。

 

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噴煙は8000メートル以上上がり、火山灰はカムチャツカ半島まで飛んだ

 

元旦から桜島の山体膨張のニュースが相次ぎ、桜島の観光・宿泊施設などには

県外からも多数の問合せが来ています。

果たして大噴火が起きるのか、全国的に注目が集まっています。

 

昨年ぼくたちは、大正噴火から100年の節目に

『桜島! まるごと絵本』を刊行しました。

 

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『桜島! まるごと絵本』桜島ミュージアム&さめしまことえ 55ページ、税込1512円!

 

鹿児島に暮らすぼくらにとって、もっとも目の前に迫った、

そして確実に起きる大災害は、大正噴火クラスの桜島の噴火です。

大正噴火のことをすべての県民に知ってもらいたい。

本気でそう思って、この本をつくりました。

 

大正噴火には、2つの特徴があります。

1、予兆が多数あったこと

2、山頂からの噴火ではなく、山腹から噴火が起きたこと

 

1については、

・噴火の2、3年前から地震が頻発していた

・噴火の半年前には桜島の海岸で有毒ガスが発生して、死者が出た

・噴火の数日前から井戸が干上がったり、あふれたりした

 

以上のような異変が多数起きたため、

住民のほとんどは噴火の前に島を脱出していました。

 

2については、

通常の噴火は、マグマは火道と呼ばれるマグマの通り道を通り、

山頂から噴き出ることが多いのですが、

大正噴火はマグマの量が多すぎたため火道を通りきれず、

山の途中から噴き出てきたというものです。

 

それだけの大噴火だったため、

大量の溶岩で桜島と大隅半島はくっついてしまいました。

幅400メートル、深さ80メートルの海を埋めるのですから、

よく言えば、とんでもない大工事を自然がやっちゃったわけです。

 

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多数の図版、写真で解説します。文章はすべて会話文になっているので、わかりやすい!

 

ほとんどの住民が事前に脱出していたのですが、

当時の測候所が「大噴火は起きない」と予報を出したため、

残念ながら逃げ遅れて死んだ人もいます。

東桜島小学校には、

「住民ハ理論ニ信頼セズ、異変ヲ認知スル時ハ、

未然二避難ノ用意、尤モ肝要トシ」

という、あまりにも有名な石碑が残されています。

マグニチュード7.1の地震が起きて、対岸の鹿児島市でも死者が出ます。

 

火山の大地・鹿児島、そして災害大国・日本で暮らすぼくらは、

「天災は必ず起きること」

「先人の記録を残し、覚悟し、備えること」

を絶対に携えて生きないといけない。

2011年の大震災を経験したいま、強く確信します。

 

冒頭に書いた山体膨張では、大正噴火のような被害は出ません。

しかし、この100年間で、必ず大噴火は起きることは歴史が証明しています。

それは100年後かもしれないし、10年後かもしれないし、明日かもしれない。

 

昨日開催された火山防災シンポジウムに参加してきました。

鹿児島大学の井村准教授の言葉が印象的でした。

「大正噴火級の噴火は必ず起きる。予測もできるだろう。

しかし、予測は外れることもある。空振りもありうる。

それを社会が許容できるように、火山の知識をひろく啓発していきたい」

火山学者のみなさんは、全力で研究をされています。

しかし、先日の御嶽山の噴火が示したように、

自然は科学を凌駕し、無慈悲な結果を残すことがある。

それを理解し、畏敬の念を払い、

備えることが自然とともに生きることだと思うのです。

 

燦燦舎の『桜島! まるごと絵本』ですが、大正噴火の入門書としては、

現行の書籍のなかで、もっともわかりやすくまとめたという自負があります。

大正噴火から101年。是非ご覧ください。

 

ご注文はこちらから。送料無料でお届けします。

http://san-san-sha.com/?page_id=12

 

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最後に。桜島・黒神の埋没した鳥居。軽石、火山灰で2メートルも埋もれた。

桜島に行くときは、是非見に行ってください!