燦燦舎のブログ

燦燦舎(さんさんしゃ)は鹿児島のあたらしい出版社です。 HP→ san-san-sha.com

ブックスミスミオプシアで「南九州出版フェア」開催中! 8月17日はスペシャルイベント!

ただいまブックスミスミで開催中の「南九州出版フェア」!
南方新社、月の舟書房、南日本新聞開発センター、ラグーナ出版、高城書房、鹿児島書籍、そして燦燦舎の本が大集合しておりもす。

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目印はこちら! 大迫力の西郷どんオブジェ。さめしまことえ作!

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実はたくさんある鹿児島の本。鹿児島の出版社がきばってつくっています。

 

ほいでほいで、

明日の8月17日土曜日!は

オプシア中央イベント広場で

スペシャルイベント

「チェストいけ!鹿児島本」が開催です!!!

NPO法人のこしていきたいかごっま弁協会による「劇団かごっま弁」寸劇!
13時〜13時20分、15時〜15時20分の2回

しかしこの動画すごいですね。
劇団かごっま弁「でこん太郎」
「大根(でこん)な出っこ〜ん!」
わっぜか鹿児島弁ワールド。楽しみです。

www.youtube.com

 

さらに文学サロン「月の舟」の三嶽豊さん、みたけきみこさんのお二人をお迎えして、新元号「令和」を出典の万葉集からわかりやすく解説する
講演「令和ものがたり」。

13時30分~14時、15時30分~16時の2回開催です。

鹿児島本の展示販売もあり、
燦燦舎のさめしまことえさんによる工作体験あり、

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かわいいキーホルダーづくりと、西郷さんのかぶりものづくり!


他には製本ワークショップも開催。
涼しいオプシアにどうぞおいでませ!!!

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オブジェを運ぶのにわっぜえか苦労しました。まずわたしのロープのしばり方が甘い、そして途中で雨が降ってくる!という。これだけでも見にきてくださ〜い。下は今回のイベントのチラシです。鹿児島本は元気です!

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川上ちびっこクイズ王決定戦! 開催しました!

長い梅雨が明けたらいきなりクソ暑くなりましたここ鹿児島です。

燦燦舎代表のわたくし鮫島亮二ですが、実はもうひとつの顔を持っております。

その名も川上町内会文化部長!!!

文化部長の担当する最大の行事は夏祭り。その準備は正直仕事に支障が出るレベルなんですが、地域の子どもたちの思い出になればよか!となんとかかんとかやっております。ようやく今年で任期満了、お役御免。

チラシはこげな感じ! どどん!

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生ビールにカルスコのドイツソーセージ、チチビスコの本格ネパールチキンカレー、ベーカリー楓の唐揚げやホットドッグなど、出店はそんじょそこらの祭りよりもはるかに高レベル! イラストはさめしまことえさん!

 

ステージは地域の保育園、幼稚園の子どもたちや町内会の各班がそれぞれ出し物をするんですが、今年はわたくしの文化部長人生の集大成として、やってみました!

川上ちびっ子クイズ王決定戦!!!

知力、体力、時の運、そしてあなたの川上愛が試されるクイズ大会。もちろん豪華景品もありでごわす。

参加賞は吉野の自然食品店やさい村の体にやさしいお菓子!

上位7人の川上セブン(かわかみせぶん)にはやさい村のお菓子セットさらにたっぷりと、燦燦舎の『西郷どん!まるごと絵本』(しかも東川隆太郎さんとさめしまことえのサイン入り!)

優勝者にはなんと、、、、、、クオカード、、、、3,000円分じゃい!

(しょぼ!と思った方は小学生の自分が3,000円を手にしたときの気持ちを思い出してください。ちなみに優勝者には現金3,000円にしようと思いましたが、いろんな方から止められました。だめなのけ)

さあさあ、ルールは単純。小学生がステージ前に集まります。2択でAかBを選び、正解者は残り、間違ったらミサイルで爆破されるというお笑いウルトラクイズ方式です。

それではレポート始めます、川上ちびっ子クイズ王決定戦!!!(ここで音響の方が「世界ふしぎ発見のテーマ」を流してくださいました。ありがたや)

 

第1問 田の神さあクイズ〜!

鹿児島と宮崎の一部で伝えられる民間信仰、田の神さあ(たのかんさあ)。

五穀豊穣を願い田んぼの畦などに建てられてきました。

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この川上の田の神さあは1741年につくられたもの。黎明館にレプリカも展示される由緒ただしいものなのです。ここで問題。

川上の田の神さあが右手に持つのは飯杓(メシゲ)。では左手に持ってるものは?

 

A、バット!(バッター、田の神さあ。江戸時代に野球って伝えられたって民明書房館の本で読まなかった?)

B、いやいやバットのわけないでしょ。スリコギ!

さあ、みんなで考えよう!

 

 

はい、全員正解でした。正解はBのスリコギ! バットのわけねえじゃんね。これは練習問題です。次の問題!

 

第2問 川上小クイズ〜!

上小のシンボルと言えばこちら!

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センダンの木! 鹿児島市の保存樹に指定されていて樹齢約130年です。こんな木の下にいるとなぜだか安心できる。川上小の子たちはとってもいい環境で学んでいるんです。

ここで問題。

このセンダンの木の、幹周りは何メートル?

A、約3メートル!

B、約4メートル!

これは分かれました。正解は、、、、、、、、

 

 

 

 

B、約4メートルなんですね。

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こちらの学校の表示には3.3メートルと書かれているんですが、わたしは実際に測ってみました(ヒマではありません)。すると、なんと410センチあったんですね。心配になって2回も測りに行ってしまいました(ヒマではありません)。恐らく保存樹に指定されたのが1974年なので、この間で1メートル近く太くなったんでしょう(市の表示板は平成14年とありますので、平成14年当時で3.3メートルだった可能性もありますが)。

小学生に「ずるい!」と言われましたが、いやいや、測ってみないのが悪いわけです。

 

それにしても2問目で早くも8割が失格になってしまう事態! これはまずいと急遽敗者復活戦です。

 

敗者復活クイズ ニシムタクイズ〜!

みんな大好きニシムタ吉野店。24時間営業で食品から工具文具も揃います。燦燦舎も夜中にコピー用紙がなくなって買いに行くとかもしばしば。大変お世話になっている地域密着スーパーですが、ここで問題。

ニシムタ吉野店2019年6月のお菓子部門、売上1位のお菓子はなんでしょう?

A、塩せん(大宮製菓)

B、ポテトチップスうすしおカルビー

 クイズ大会のときは現物を持ってたんですが、写真を撮ろうと思っていま家を探したところ既に家族に食われていました。

さあどっち?

 

正解は、なんとAの塩せん(大宮製菓)だったんですね!

業界最大手のカルビーポテトチップスを鹿児島市加治屋町の大宮製菓が破る快挙。ちなみに3位はじゃがりこサラダ、4位はかっぱえびせんだったということ。大宮製菓、すごい! 販売個数もびっくりでした。ここでは秘密ですが。うちも本よりも食品作りてー。

 

第3問 ドラゴンボールクイズ!

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いま話題の吉本興業BANBANBAN!!!の向かって左は鮫島ひろみ(わたしの弟です)、右はフリーザ山本さん(フリーザ山本、意外と知ってる子が多くてびっくり! 弟は、誰も知りませんでした)。

フリーザの決め台詞と言えばもちろん

「わたしの戦闘力は53万ですよ!」ですが、鹿児島市の人口は53万よりも多いか少ないか!??

A、多い!

B、少ない!

 正解は、、、、、

 

 

 

A、多い!ですね。2019年7月で59万5千人。ちなみに鹿児島県は6月で160万4千人でした! 減ってます。ストップ少子高齢化

 

引き続き

第4問 世界遺産クイズ!

川上の隣の関吉の疎水。2015年に「明治日本の産業革命遺産」の構成資産ということでで世界文化遺産下田から磯の仙巌園に水を引いて水車をまわしましたが、なんのため?

A、そばの粉を挽く

B、大砲の弾に穴を開ける

 正解は、、、、、B! 島津斉彬の集成館事業の一環ですね。ちなみにドリルを固定して弾を回して穴を開けていたそうです。なんでやろ。

 

第5問 ドラえもんクイズ!

ドラえもんのヒロイン、みんなの憧れといえばそう、のび太のママ・野比玉子ですが、何歳?

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A、38歳

B、31歳

 正解は、、、、、A! 妥当な感じがします。ちなみに時々とか36歳37歳になるときもあるそうです。サザエさんは24歳ですね。

 

 

などなど、ためになるものからならないものまでクイズを繰り出し、いよいよ最終問題!

 

第6問 西郷どんクイズ!

1877年の西南戦争で、宮崎から敗走してきた西郷隆盛率いる西郷軍は、ここ川上を

A、通った!

B、通っていない!

 

ここでこれまで数々の難問奇問に正解してきた幼き猛者どもが、1人対5人に分かれました。果たしてクイズ大会は続行か、それとも優勝者が決まるのか、、、、、

 

 

 

 

 

 正解は、、、、、、、、、、、、、、Aの通った! 

でした〜。1877年の9月1日にここ川上の小立山(こたっちゃま・写真)で西郷軍と政府軍との戦闘があったという記録があります。

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参考文献はこちら! 南方新社の『薩軍城山帰還路調査』。

ただし、西郷自身が川上を通ったかどうかは記録がないそうです。総大将ですから、どこを通るかはトップシークレットだったんですね!

 

と、こんな感じでクイズ大会は盛況のなか終了!

子どもたちも楽しんでくれたようで何より、でしたが、、、、、

気になる優勝者は、なんとわたしの息子(小3)で、大変気まずい思いをしました。

神に誓って言いますが、問題の漏洩・やらせなど、一切ございません!

息子はクオカードをもらってほくほくしておりました。ま、夏の思い出になってくれたみたいだからええか。

 

川上町内会夏祭り、ラストは花火も上がって無事に終了いたしました。

クイズの制作にあたっては東川隆太郎さんと川上小学校に大変お世話になりました。

ありがとうございました!

 

クイズ本、作りたくなってきたーーーーー!

それではみなさん、夏はやっぱり鹿児島本。今年の夏も燦燦舎をどうぞよろしくお願いいたします! こちらから全国送料無料で購入いただけます!

 

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九産大美術館「美の鼓動・クリエイターアーカイブ展」クロージングパーティーで「先生」と呼ばれてきました

いやー、人生初でした。

先日から本ブログでお知らせしています「美の鼓動・クリエイターアーカイブ展」のクロージング パーティーに出席して、鮫島先生と呼ばれてきました。

「先生」と呼んでくる学芸員の方は明らかに笑いをこらえてましたが。

 

3月末の設営から約ひと月半の展示期間でした。「自分の展示とか見るひといるのかな?」と不安でしたが、ありがたいことにいろいろと感想をいただきました。なんと「以前からブログを読んでいて、注目していました」とおっしゃってくださる方もいまして。鹿児島の小さな出版社ですから、まさかそげなことがあるとは思ってもおらず。励みになりました。

やってみて、「展示」は自分の本分・本業では決してない。本をつくって、本を売ることにますます力を入れよう。と改めて思えました。別に展示とかは適当にすればええわ、というわけじゃないですよ。

出版社として力を入れるべきところに力を入れていたら、今回のような仕事もいただけるわけです。そのへんを勘違いしたらあかんな、ちゅうことです。本をつくる、本を売ること。それがわたしのいちばんの仕事です。

あとは展示のためにまとまった原稿を書いたことで、「書く」ことに取り組みたくなりました。まだまだ書けるようになるためにもっと読んで、もっと動きたいです。

 

妻のさめしまことえが芸術家にもかかわらず、実はこれまであまりアートに触れていなかったわたし。理解できないもの、言語化できないものを避けていたんでしょう。ですが、今回他の作家さんの生の作品に囲まれることで「わけわからないもの、得体のしれないもの、理解を超えるもの」に出会ってこそ湧いてくるものが、生きていくなかで必要なのではないか、と思えました。

もうわたしも41歳でして、「ようやくそう思えるんかい!」と自分にあきれますが、だいたいが成長が人一倍遅いんで仕方ないとあきらめます。

世の中にはもっと美しいもの、謎なもの、変なもん、おかしなもん、が蔓延伝染したほうがいいですね。美術館とかを飛び出して、もっと街で出会えたらいい。

そんなふうに世界をきっとよくするであろう作家さんたちが集った稀な一日の様子を、以下にさっくりとご紹介します。

 

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レインボー岡山さん 作品も本人もかっこいいです。アーティストだなあ、と。着用しているレインボースーツは現在世の中に5着あるらしいです。7着目が作られたときには神龍が現れます。

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ちらしです

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尾形満歳さん 3人になっていました。これでマラソンを走るというとんでもない方です。

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鹿児島では知らない者がいない「薩摩剣士隼人」の外山雄大監督と巨大着ぐるみサツマジン。監督は鹿児島が誇る宴会大魔王でもあります。

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こちらも鹿児島。画家の木浦奈津子さん。鹿児島が誇る才能だと思いました。

 

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冨永ボンドさん。独自の技法であるボンドアートは商標登録をとっているそうです。

 

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藤瀬大喜さん 造形作家ですが、未来の相撲を描く小説『建御雷神』を執筆。思わず買いました。

 

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こちらは今回の展覧会の功労者、九州産業大学美術館学芸員の三戸さん。連日深夜までの作業、本当におつかれさまでした! 

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テレビ西日本「美の鼓動・九州」ディレクターの深川さん。今回の作家さんは全員この番組に出演しています。これまで200回以上九州のクリエイターを紹介している番組。動画を見ると実に様々な作り手が出ています。それを毎週編集して放送している、貴重な記録です。実はこの方がいちばんすごいんじゃないかと思ってしまう仕事ぶりです。本になったらいいですね!

 

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わたくし燦燦舎代表の鮫島亮二と、福岡の反原発友人(なんだそれ!)のおふたり。わざわざ来てくれてうれしかったです。右のいのうえしんぢさんはイラストレーター・デザイナー・活動家と様々な才能の持ち主。俺より作家らしく見える!!!

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開運すごろく部屋で大学生も遊んでくれたみたいです。めでてえめでてえ。

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san-san-sha.hatenablog.jp

今回の作品「田舎で出版社、はじめました!」は上記のwebで全文公開してます。

 

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「虹の上を散歩する。」

すてきな空間でした。レインボーさんが走ると頭の風車も回転します。

これにて九州産業大学の展示も無事に終了。たった1泊しか福岡にいなかったのに、帰ったらアミュの地下で吹上庵のそばを食って、家で鶏刺しを食って焼酎を飲んだら心底ほっとした自分が若干哀しいです。どれだけ鹿児島県民なんだ、と。

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九州産業大学美術館でもけっこう売れた『ぐるっと一周!九州開運すごろく』『西郷どん!まるごと絵本』『桜島!まるごと絵本』など、燦燦舎の本のご注文はこちらのwebから。日本全国送料無料で送ります!

san-san-sha.com

 

九産大美術館出展作品「田舎で出版社、はじめました!」こうなりゃ全文公開!

燦燦舎代表の鮫島亮二です。

先日もブログで書きましたが、ただいま九州産業大学美術館にて九州の作家さんたちにまじって展示っちゅうもんをやっております。本ブログを執筆しているのは5月18日。もはや会期も明日まで!なので、展示している作品のうちのひとつを全文公開します。

今回の展覧会のために、燦燦舎から“架空の本”を出版した、という謎の製作方針になっております。ガラスケースの中での展示という前提での執筆ですので、多少わかりづらいところもあるかもしれません。あと、そんなひとは絶対いないだろう!とは思うのですが、九産大で実物を見たくてたまらんからまだ読みたくない!」という奇特な方はどうぞ読まれないでくださいませ。

 

それでは以下、展示の様子と本文を転載いたします! どうぞご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

九州産業大学美術館『美の鼓動・クリエイターアーカイブ展』出展作品

『田舎で出版社、はじめました!』 鮫島亮二

 

 

出版社、はじめました!

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    出版社をはじめる前の話を少しさせてください。 

 ぼくは1977年、鹿児島市の「きしゃば」という飲み屋だらけの焼酎臭い街に生まれました。父親は昔ながらの小さな時計屋を営んでいました。自宅の一階が店で、上が住居です。幼い頃は父が時計を修理している姿はかっこいいと思っていたものですが、次第に大きなディスカウントスーパーが増え、小さな時計屋では誰も時計なんて買わなくなりました。家の向かいがパチンコ屋という最高の立地だったので父は朝からパチンコ屋へ直行。無回転フリーキックのようにまったく在庫は回転せず、ぼくが高校3年、大学受験2週間前に見事に倒産しました。父は自己破産、家族で逃げるように引っ越し。「俺、大学行けるのか?」と絶望しましたが、「ここにいたら俺の青春は消える!」と意地で大学に合格して埼玉に逃げました。3人部屋の学生寮奨学金とバイトで生きて、一切勉強はしなかったけど卒業しました。

 2017年、父が死ぬときに追悼文集『父、和昭』を編集しました。これが公開できないほどの面白さで、残念です。気になる方はこのガラスをぶち破ってご覧ください。もれなく福岡県警に連行されます。父のことは全然好きではなかったんですが、編集してるときはなぜか涙も出たものです。長渕剛九州産業大学中退)じゃないですが、自営業なんてろくなもんじゃねえ!と思っていました。だけどいま自営業をやっています。

 大学を卒業して、鹿児島銀行という某地方銀行に就職しました。まったく仕事に興味がもてず、会社に貢献したことは銀行強盗を捕まえたくらいで3年で退職、というか退学。金も必要だし、鹿児島にいづらいし、某トヨタ自動車期間従業員に応募して愛知県に行きました。トヨタシエンタの左ドア内側のネジを締めるだけ、という仕事に2年間従事しました。ある日、プレスの工程にいた人が機械に挟まれて死ぬ事故がありました。名前も知らない人でしたが、事故の翌日も淡々と普通に工場が稼働するのが虚しくて、「潮時かな」と、2005年の冬にトヨタを出所して、鹿児島に帰りました。いつのまにか28歳でした。

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 ある日職安で求職票を眺めていたら「南方新社(出版社)営業募集」とあります。怪しい。秘密結社か! 明らかに異彩を放つ求人票で、面接に行ったらほんとにおかしくて、出版社なのに山の上にあるし、社屋は百姓一揆のアジトみたいな民家。入社したらさらにおかしくて、会社でニワトリを飼うわ、社員旅行は人口数十人しかいない諏訪之瀬島だわ、あげくに社長は県知事選挙に出馬する!というとんでもないところでした。

 営業、編集とひと通りするようになり、2010年に結婚して、2011年には男女の双子が生まれ、3月に東日本大震災が起きました。ものすごい時代ですが、自分で本を企画して、自分でつくって売っていきたいという欲求が高まっていったのです。出版を取り巻く環境は悪化の一途。独立を打ち明けてみた友人知人は黙るか、苦笑いするか、話題を変えるか。大型書店に勤める大学時代の先輩からは「絶対無理! 無理無理無理無理ィィィィ!!!」と説教されました。

 運気が下がるだけじゃ!と都合の悪いアドバイスは聞かなかったことにしていましたが、いちばん近くにいる人間、つまり妻の意見は無視できません。「幼き双子はどうすんじゃ!」と抗議されると思っていましたが「あなたはそのほうがいいと思います」と了解してくれました。次は南方新社向原祥隆(むこはらよしたか)社長です。そういう活動をされていた方なんで、「会社に貢献してから辞めろ!」と鉄パイプで頭を粉砕されるんじゃないかとびびってました。しかし「絶対にそれがいい。自分の責任でつくるのがいちばんいい本ができるんや」と応援してくれました。向原さんはまあ無茶苦茶な方ですが、少なくとも鹿児島の歴史に名前を残す人物です。「この人が言ってくれるならやれる」と思えました。2013年3月、ぼくは南方新社を退職しました。36歳でした。

 最初は桜島の絵本だ!と決めていました。南方新社時代に『みんなの桜島』という本を企画・編集しました。著者は桜島の魅力を県内外に発信するNPO法人桜島ミュージアムで、桜島の成り立ちから災害、暮らす人々までまとまった、大変いい本でした。桜島の本は他にも多数出版されていて、既に出尽くしている感もありましたが、子ども向けの本は皆無でした。ないならつくりましょう!と桜島ミュージアムと妻の共著で出すことに決定しました。資金は退職金の100万円! 印刷会社に見積りを取って、ハードカバー、32ページで六十数万。みなさんの後ろに閲覧用の『桜島!まるごと絵本』がありますが、開いていただくとわかる通り、前半は絵本、後半は桜島の解説の二本立てになっています。「これは、本にしなきゃならん。紙に刻まないといけない!」と後半のページ数が予定よりどんどん増えて56ページ。見積りを取ったら100万近くに増額! 泪がにじみました。

 前半の絵本のストーリーも、「桜島は、こげんしてできもした」という島の成り立ちをそのまんま絵本にすればよかど、と安易に考えてプロットを描いたら、これが一切面白くない! 適当に考えてた自分に延髄斬りをかましたくなりました。反省、そしてストーリーを考える日々。桜島にもフェリーで何度も足を運びました。余談ですが桜島フェリーではうどんを食うのが定番です。

 灰が毎日降り、100年前に大噴火があったばかり。いつ次が起きるかわからない桜島。誰もが危険だと考えます。しかし取材を重ねるうちに「やっぱりこの島が好きでねえ。すぐそこの浜辺でアサリやら採れるしねえ」というおばちゃんの言葉に出合い「ああ、ここになぜ人が住み続けているのか。それを絵本にしよう」と決めました。大正噴火から島が復興していくお話。子ども向けにはいささかブルージーですが、これしかない、と思えたのです。震災後の日本では、どこに住んでいても「なぜここで生きるか」を問う必要があると考えています。

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 2歳の双子を抱えながら、妻は夜中に絵を描いていました。入稿直前に妻から「絵に納得がいかない。全部描き直したい」と申し出されました。上品に言っても「この期に及んでぶっ殺すぞ!」となるんですが、妻も一歩も引きません。「これ以上争ったら寝てる間に花瓶を頭に落とされる」とぼくの生存本能が察知して、了解しました。というのは半分は冗談で、本は何十年も読んでもらうもの。ここは遅れよりも品質を優先させようと断腸の思いで決めました。妻は超スピードで絵を描き直したのですが、まったく別物と言っていいほどよくなったのです。「わたくしが間違っておりました」とひれ伏したものです。

 2014年3月、絵本が納品されました。部数は3000部! 小さな地方出版社にとってはけっこう大きな部数です。感慨にひと月ほど浸りたかったんですが、そんな余裕はなし。印刷会社に支払いを済ませたら通帳の残高は50万円。ふたたび泪で数字と現実を直視できません。運転資金が50万ではなく、生活する金も含めた「全財産」です。1冊も売れなければ2か月で枯渇、一家離散、トヨタに逆戻りです。

 こんな事態は初めからわかっていたので、実は年末頃からある活動をしていました。予約を取るんです。あるときはイベントでテントを構え、目が合った知り合いすべてに「この申込み書に名前と住所を書け。本ができたら送りつける」と署名を集めるかの如く予約を集めました。半ば恫喝恐喝の類いでしたがクラウドファンディングとかありますが、ネットをまったく使わず人力で予約500冊。これで70万は確保! しかし、これでもトントンにもなりません。

 書店さん営業も目一杯しました。50冊、100冊!と、ほとんどの書店さんが一等地に置いてくれました。あとは売れるかどうか、もはや我々ができることは祈るのみです。

 結果、売れたんですね。こんな売れ方は経験したことがありませんでした。地元新聞のランキングにも何度も入りました。ある書店員さんは「すばらしい本だ。これが売れなかったら、それは書店の責任だと思いました」と言ってくれました。学校や図書館をまわって販売をしてくれる外商書店さんから「こんな本を待ってたんですよ!!!」と電話が来ました。先日は「子どもが何回も読み聞かせしてくれって言ってくる」というお母さんに会いました。3000冊刷って、ひと月でなくなって2000冊増刷することを決めました。

 名もなき新しい出版社を受け入れてくれる鹿児島の土壌に感謝したものです。「ああ、これで次の本も出せるな」と正直ほっとした気持ちでした。

 ようやく出版社になれたんだな、と。

 

 

あのBEAMSですか、なにか?

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 その後『ぐるっと一周! 鹿児島すごろく』やミニシアターの本『39席の映画館』を出して、なんとかやっていた2016年の夏、電話が鳴りました。取ってみると、「BEAMSですけど、九州の開運すごろくってつくれませんか?」

 は? 意味がわからんので、「ええっと、ビームスって、あのビームスですか?」と聞いたら「はい。あのビームスです」と、謎のやり取りをしました。お洒落業界総本山のあのビームスが、流行・洗練とは対極の我々に? オレオレ詐欺かドッキリだろ、なめやがって!と思ったんですが、ビームスさんはほんとにやって来ました。真夏でしたが、当時の燦燦舎のオフィス(兼住居)は築百数十年の古民家でクーラーはなく(ちなみに風呂は薪で焚いていた)、ビームスの方は汗だらだらでした。かわいそうに。ビームスと百貨店の伊勢丹で、熊本地震の復興のために九州の作家に「縁起物」をつくってもらうことを企画している、12月に出してほしい!とのことです。「つくれんのか? 鹿児島じゃねえぞ。売れんのか?」と逡巡したあげく、出すことにしました。いちばんの理由は4月に熊本で起きた地震でした。自分は何もしていない。作品を通じて、復興に何かしら役に立ちたかったのです。

 当初は「資料だけ集めてつくればええんちゃうか。時間ないし」とこそっと思ったりもしましたが、ぼくらは出版社であると同時に、自ら「手売り」をする本屋さん業務もしています。世の中には「つくる人」が上で「売る人」は下という風潮がある気がしますが、「朕は編集者さまでござい。売るのは下々がせよ」的なのが気に食わない。よく「なんとかマルシェ」などのイベントに出て、路上や公園で本を売っています。感覚としては家族でつくって家族で売る、農家に近いのです。自らつくって自ら売るものには責任や職業倫理がはたらきます。作り手と売り手の間に挟まるものが多いほど、それが希薄になっていきます。

 ということで、「やっぱ取材すべし!」と単身、軽バンで九州をまわりました。予算が少ないので旅程の半分は車で寝るハードな旅でしたが、九州は広く、すばらしかったのです。阿蘇、島原、別府、火山地帯ゆえの災害の痕跡、同時に溢れる力強さ。これはもう、全島的にパワースポットでした。熊本に行った日は偶然、上通りの「金龍堂まるぶん店」さんが復活オープンした日でした。前職の南方新社時代からお世話になっていた本屋さんで、地震で被害を受けたことも知っていました。その金龍堂さんが開店している。店内には開店を待っていたお客さんからのメッセージが張ってあって、街には本屋が必要だ、と改めて思えました。逆に勇気をもらう旅でした。

 『ぐるっと一周!九州開運すごろく』は福岡の本屋さんでもたくさん販売していただき、売上の一部を熊本に寄付することもできました。本を通して、九州という島に恩返しをしていきたいのです。

 

 

世界の当事者であり、地域で生きる

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 本をつくって生きていくこと以外に、もうひとつ大切な活動があります。鹿児島には川内原発1号機、2号機があるんですが、2008年には3号機までつくっちゃうぞ!九州電力と県が決めました。目の前でそげんなもんをつくられたらたまらん!と、反対運動に参加するようになりました。だけど、署名運動に行くと川内原発3号機増設断固反対!」とか書いてるゼッケンをつけさせられるのが嫌で、「もう勝手にやろうぜ」と友だちと「天文館アトムズ」という一見草野球チームみたいなグループをつくりました。いま思えば震災前の2009年に辺境・鹿児島でサウンドデモをやってたのは画期的だったかもしれません。そこに、浦田琴恵という女性を誘いました。彼女は桜島に移住してきたアーティストで、別府の「混浴温泉世界」など九州のアートシーンで活動していました。彼女と「KTSアートマーケット」というイベントに出展。玄海原発川内原発の海で放射性物質入り海水を汲んで「ドキドキ川内♡もれててもあんぜんスイーツ」という危険なお菓子をつくり、それを彼女がコスプレして配る、というパフォーマンスでした。いまではしゃれにならんですが、審査員賞を受賞。「原発はあぶねえ!」と吠えるのも必要ですが、まずは楽しい!かわいい!面白い!と目の前の人の感情を揺さぶる。「主張」を「表現」にすると、少しまわりの受け取りかたが変わるのです。その様子は次ページに掲示している「天文館アトムズ」に詳しいので、気になる方はこのガラスを正拳突きで粉砕してご覧ください。反核か婚活か謎ですが、彼女はいまの妻です。

 2011年1月には男女の双子が生まれました。3月11日、九州新幹線全線開通の前日に東日本大震災が起きて、福島第一原発がふっ飛びました。「自分が伝えてきたことは、まったく届かなかった。無力だった」。生まれたばかりの子どもたちと、すべての子どもたちに本当に申し訳なく思いました。

 震災で止まった川内原発ですが、お上にものを言う人が少ない鹿児島。再稼働は日に日に進みました。県や九電に申し入れに行く。署名。裁判。県知事選に南方新社の向原社長が出る。原発ベテランのおじさんたちと県庁前に勝手にテント村を建てる。県庁前で連日「再稼働反対鍋」をする。「ストップ☆せんだいげんぱつカレーフェスティバル」を開催して1500人集める。県知事に直訴して警備員にもみくちゃにされたあげく、知事から「ノーコメント!」というありがたいコメントを頂戴したこともありました。思いつくことは全部やったけど、2015年8月11日に再稼働です。あとは物理的に止めるしかない、と向原社長やおじさんたちと、原発のゲートを車でふさぐことにしました。問題は「威力業務妨害で逮捕されるかもしれない」ということでした。幼い子どもの顔が浮かびましたが、もはやここまで来たらやれるだけやろう、と。

 貧困、差別、戦争。世界には哀しい出来事が溢れています。身体はひとつだから、すべてに取り組むことは不可能。だけど少なくとも当事者でいたいと考えます。そして自分が生きる土地には責任を持ちたいのです。

 

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 結局逮捕されることはありませんでした。川内原発は見事に全国トップで再稼働して、ぼくたちは駐車違反のキップを切られました。上に掲示しているプラカードはそのとき警察に取り囲まれた車中で書いたものです。

 「核から自由であるべきだ」

 原発は恐ろしいんですが、鹿児島に住んでいると「ものを言えない」空気があります。それが何より恐ろしい。確かに大きな企業に勤めてたり、役所から仕事をもらっていたら何も言えないのかもしれません。「自分も反対だけど、言えんど」と無数の声を聞きました。自分がこんな小さな出版社をやっているのは、「発言の自由、表現の自由」を失わないためでもあります。

 特定の大きなところからお金をもらって生きているわけではなくて、燦燦舎のスポンサーは街を歩く小さなひとりひとりの読者です。彼らに届く本をつくっている限り、声を上げることに何の怖れもありません。壁よりも卵でいるぞ、と。なんなら卵あっためて子孫も増やしたるぞ!と。

 これからも路上で、言葉で、本で自由を叫ぶのです。

 愛と笑いを忘れることなく。

 

田舎だからやる!

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 田舎の鹿児島にも、たまにはいいニュースがありました。NHK大河ドラマ西郷隆盛になったのです。鹿児島人、狂喜でごわす! 2014年に『桜島!まるごと絵本』を刊行してから「次は西郷さんか」と考えていました。しかし、大河ドラマがあるからといって、安直に絵本にするのは気が引けました。鹿児島人は西郷を「好きすぎる」のです。神格化までしてしまう人もいます。西郷と長渕の悪口を言ったら血が流れるという都市伝説もあります。「明治維新150年。とにかく盛り上がればよかど!」。そんな空気がどうにも嫌で「手放しの礼賛本」はつくりたくなかったのです。我ながらめんどくさい性格ですが。

 そんななか、東川隆太郎さんとの出会いがありました。「この人とだったらよか本ができる!」と直感。東川さんは「かごしま探検の会」というNPOを運営しているまち歩きの第一人者です。大河ドラマの制作にも関わり、歴史の知識が抜群なのはもちろんですが、何より音楽・映画から世間遺産まで知り尽くし愉しむセンスがすばらしいのです。「神様じゃない、“ありのままの西郷像”を描く絵本をつくりましょう!」とアタックして、見事快諾!

 東川さんが語る「大西郷」は、味噌もつくればわらじもつくる、倒幕に手練手管を駆使したかと思えば時に大放屁かまし、流された南海の島で愛を知る、という、知れば知るほど深くて広い“ひとりの人間”でした。

 『西郷どん!まるごと絵本』は県内“だけ”では売れました。初刷り4000部をひと月で増刷。現在8500部発行しています。とある書店さんでは一時的にあの!林真理子の大河原作本よりも売れたこともありました。もちろん、トータルでは遥かに及ばないんですけど。

 そんなに西郷に興味あったんかい!とツッコみたくなるくらい大手出版社が見分けのつかない西郷本を出していましたが、かなりの数が返品になっています。『西郷どん!まるごと絵本』は、返品はほぼ皆無。なんでかっつーと、手が届く範囲で配本して、こまめに営業してるからです(本屋さんが「燦燦舎の本は売ってあげないとつぶれる!」と思っている可能性も大)。これは地元の本を地元で出しているからできる所業です。

 鹿児島に住んでいると、都会の大手チェーンをありがたがりすぎて地域の店も雇用も消失。ぺんぺん草も生えん、ということがあります。グローバル化が進むなかで、小さな地域で経済を循環させる。それがそこの商いや暮らしを守る。

 そう思って、田舎の本を田舎でつくっています。

 

 

あとがきにかえてつなぐということ

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 2019年が明けたある日、『桜島!まるごと絵本』を買ってくれた大阪の小学生から読者ハガキが届きました。うちのハガキには“注文書籍欄”があります。そこには『みんなの桜島』と書かれていました。右に展示しているこのハガキです。字が小さいので千里眼じゃないと見えないかと思いますが。

 「『みんなの桜島』は、ぼくが前に働いてた南方新社の本です。送ってもらうように連絡しときます。ぼくが編集した本だし、いい本だからとてもうれしいです」と彼に電話をかけました。いまみなさんの後ろに展示している『桜島!まるごと絵本』の最後のページには「この本も読んでみよう!」という欄があり、桜島の本を紹介しています。彼はここを読んで注文してくれたのです。

 鹿児島には実はたくさんの出版社があり、多くのよい本が生まれています。ですが、良書であっても幾分硬く、重い。初心者や、ましてや子どもには手が出ない本が多かったのです。知識はいきなり身につくものではなく、一段ずつ階段を上がるようについていきます。何も知らない状態で“ゴール”のような本だけ手渡されたとして、どれだけの人が次の一段に進めるのでしょう。

 ぼくの本が入口となり、少年が次の「知」を求めてくれました。出版社をやってきて、こんなにうれしいことはありません。

 今回の展示のテーマは「つなぐ」ですが、つなぐことなんて、考えたことはありませんでした。むしろ苦手。だけど振り返ってみると、ぼくはつなげていたのかもしれません。

 最後に、燦燦舎という社名について。「燦」には輝くという意味があります。南国鹿児島の出版社なので、太陽のイメージです。太陽の熱で水が蒸発し雲になり雨が降ります。植物は光合成をして酸素をつくり、めぐりながら次代へとつながります。発展・拡大よりも循環・持続。その源が太陽です。100年後の子どもに、今日のような明日と、自由な空気を引き継ぐ。本にはそんな力があると信じて、だから田舎で、小さな出版社をやっています。

 今回の展示に声をかけてくれた「美の鼓動」ディレクターの深川裕美さん、尽力くださった九州産業大学美術館学芸員の三戸丈治さん、本当にありがとうございました。「展示」は自分にとって未知のフィールドでした。共に燦燦舎を経営し子どもを育てている、妻のさめしまことえの協力がなければ成立しませんでした。ありがとう。これからも、本をつくって生きていきましょう。

                         燦燦舎 代表 鮫島亮二

 

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以上が九州産業大学美術館『美の鼓動・クリエイターアーカイブ展』に展示をしております「田舎で出版社、はじめました!」です。

ちなみに最初の写真が4ページからのはじまりになっています。最初のページは1ページじゃないのか?とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。

1 総トビラ

2 白ページ

3 まえがき

4 本文「出版社、はじめました」スタート

という台割の設定になっています。どうでもいいですね!

 

明日の5月19日は13時からクロージングパーティーです。わたくしも鹿児島から出撃。どなたでも参加できますのでどうぞ遊びにおいでくださーい。詳細はこちらのwebを!

 

www.kyusan-u.ac.jp

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今回紹介しております西郷どん!まるごと絵本』『桜島!まるごと絵本』『ぐるっと一周!九州開運すごろく』など燦燦舎の本のご注文は上記webから!

日本全国送料無料!でお送りします!

 それではみなさま、福岡でお会いしましょう。

 

九州産業大学美術館「美の鼓動クリエイターアーカイブ展」で展示職人さんの腕にびびった

燦燦舎代表の鮫島亮二です。

突然ですが、今後はわたくしを作家と呼んでいただければと思います。というのも、ただいま九州産業大学美術館で絶讃開催中の「美の鼓動クリエイターアーカイブ展」で、名だたる作家さんに交じってわたくしの作品を展示!しているからです。

と、偉そうにのたまったはいいのですが、「展示をしてください!」と頼まれたものの絵を描くわけでもなし、木やら石を彫るわけでもなし、自分は編集をする側なんで自分だけでつくった「作品」なんてないのです。どげんしよ、どげんしよと悩んだあげく、「こうなりゃこの展示のために“架空の本”を自分で書いたことにするしかねえ」と思い至ったのですね。意味不明かもしれませんが。

タイトルは『田舎で出版社、はじめました!』

ということで3月末に設営に行ってきました福岡は九州産業大学!(長渕剛の母校!)

でですね、こういう美術館の展示っちゅうのは展示職人さん!なる方々がいらっしゃって展示を手伝ってくれるんですね(もちろん作家さんだけで展示をするパターンもあるかと思います)。いやはや、そんな業界があるとはまったく知りませんでした。

わたくしはその技に度肝抜かれました。

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正確にして繊細。展示って、こんなふうにするのかーーっと。

このですね、光をぴゃーっとするやつ。これでどんな場所でも水平も垂直も取れるのです! まさにレーザービーム!!! 

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パーティー感がパねえ感じであふれております。欲しいです。使うことないけど。

 

さてさて、以下の手順で今回の展示を作成しました。

1、Wordで原稿書く(最初2万字くらい書いてしまい、削るのに死にそうでした)

2、indesignというソフトで本の組版データをつくる。こんな感じです。

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3、展示はガラスケースの中。なので小さく印刷しても誰も読めないので、A1に拡大して出力。パネルにする。このプリンターもほんと欲しいです(出力は九州産業大学美術館さんがやってくださいました。感謝!)

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で、そっから自分は大変めんどくさいお願いを職人さんにしまして、

4、普通の本なら写真が入るスペースに、燦燦舎の実物の本、ぬいぐるみなどを設置する!

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これにて展示が完成!となりもした。

この平面のなかの立体感がなかなかにいいのです。本って立体物なんだと改めて感じたり。

見所はこちら! 

さめしまことえ原画・監修燦燦舎・製作Whatの西郷くんぬいぐるみ!の設置状態!

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両脇に虫ピンを打ち込み、

 

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テグスで固定! この太い指でなんと緻密な作業を! 

 

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要はここです。西郷くんの股の下

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この釘の位置が最高西郷! まさに状態! 

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イメージとしてはこんな感じでしょうか。(『ゴールデンカムイ 第10巻』より)

 

職人さんの技術で水平も間隔も縦横もピシャッ!と実に美しく展示。その技に見とれっぱなしの九産大展示でした。

 

 他にもわたしが描いたわけではないのですが、さめしまことえの原画も展示。

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そして最後は『ぐるっと一周!九州開運すごろく』部屋!!!

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ここが今回の展覧会の全展示の最終部屋。つまりあがりです!

静謐なる美術館を一気に町内会の祭り感の最高潮のズンドコに陥れます!!!

設営してて、やっぱ紅白幕って最強だな、と確信しました。

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この亀さんを見つけたあなたは、開運まちがいなし!!!

見つけた方にはなんかプレゼントあげます。info@san-san-sha.com までどうぞご一報くださいませ)

 

 

あとですね、ほかの見所っちゅうと、他の作家さんたちが本気ですごい!

 

鹿児島の画家・木浦奈津子さん(絵、大好きです)

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鹿児島からおなじみチェスト連合!外山雄大監督(サツマジン動画が頭から離れん。中毒性高いです)

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北九州の美術家・尾形満歳さん(このひとがいちばんおかしいです。※注:ほめてます!

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佐賀の造形作家・藤瀬大喜さん(河童の造形もなんとも言えん表情ですばらしいのですが、この方の小説がだいぶおかしい。※注:ほめてます!

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佐賀の画家・冨永ボンドさん(ボンドで全世界をつなげるというまさに今回の展示のコンセプトを体現!)

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福岡・OIL MOUNT PRINTERS日高太一さんシルクスクリーン印刷。かっこよかど。印刷を生業とされているので、お話ししたかったー!)

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熊本の現代美術家・レインボー岡山さん(ぶっとびです。この方だけ思わずプロフ写真を転載してしもうた!

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宮崎のアーティスト・小松孝英さん日本画。海外でものすんごい売れているそう!)

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そして、長崎から生物生態写真家! 栗林慧さん(本を膨大に出されています。今回同じ空間で展示ができて、出版人として大変光栄です。実際のパネルの緻密さ、迫力、色合い。すばらしい。福岡でもう一回見れるのがとても楽しみです)

 

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展示職人さんの技!

そして九州でも最高峰の作家さんたちの作品の力。

ここまで書いてしまいましたが、写真でも文章でも語れません。

是非、生の美術品をご覧くださり、圧倒されてください。

 

っっっっって、5月19日までやんけ! 

早く書けばよかった。ちょっしもた〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!

 

最終日の5月19日(日)はレインボー岡山さんによるワークショップ「虹の上を散歩する」! ほいで13時から15時に作家さんが集まってクロージングパーティーです。作家さんといっしょに飲めや食えやらしい! 参加費無料! 詳しくはwebを!

www.kyusan-u.ac.jp

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わたくしももちろんど田舎の鹿児島県鹿児島市川上町から大都会福岡に行くばい!ですので、福岡の燦燦舎ファン(いるのか!?)、他の作家さんのファンのみなさん、どうぞおいでくださいませ。

 

 

今回の展示のきっかけになったテレビ西日本「美の鼓動」の動画はこちらです!

www.tnc.co.jp

 

 

今回展示しております燦燦舎の『西郷どん!まるごと絵本』『桜島!まるごと絵本』『ぐるっと一周!九州開運すごろく』のご注文は下記のwebから! 日本全国送料無料でお送りします! もちろん九州産業大学美術館でも販売ちゅうで〜す!

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san-san-sha.com

 

 

 

おまけ

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設営終盤、出力したデータのサイズが小さかったことが発覚してばたりと倒れる西郷どんくん。再度出力して、やり直し。次の日の夕方まで設営してました。だれもした。

 

 

さめしまことえの新商品! 「さくらじまマグネット」と「さくらじまブローチ」できもした!!!

例によって出版社なのになかなか本ができない燦燦舎。がんばってつくってます。もう少しお待ちを!!! 

しかし、このままでは世間から忘れられてしまう。そして本ができないと売上も上がらねえ! ここはひとつ、『西郷どん!まるごと絵本』『桜島!まるごと絵本』の著者であり、燦燦舎社員、そしてわたくしの妻であるさめしまことえに「その技術と才能を日本円に替えてくれ!!!」とお願いしました。

そこでできたのがこれ!

さめしまことえの新作、、、

「さくらじまマグネット」!!!

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プラ板とレジンで超・手づくりです。いよいよハンドメイド業界に殴り込みじゃい!

桜島ビジターセンターに置いていただいたところ、4日ほどで18個売れ!!! これはけっこう、かなりすごいことです!!!

お値段は550円+税でごわす。

 

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同じデザインでブローチもつくりました。こちらはまだ置いていただいているお店はないのですが、先日のアースデイかごしまで1日で6個売れ! これもけっこうすごい! お値段は600円+税ごわす!

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このぷっくり感がなんともかわいいんですが、特筆はやはり噴煙の描き方! これはなかなか描けないんじゃないかと思います。桜島にかつて住み、『桜島!まるごと絵本』を著したさめしまことえだから描ける!と思っております。

 

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まさに母ちゃんが夜なべをしてつくっています。

涙が出ます。苦労かけて、すんもはんなあ。

 

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ブローチ使用例。おっさんのわたしがつけてると危険な雰囲気 を醸し出しますので、トートバッグに着用。よかふうです。もすバッジといっしょに。

しかし、もすもすもす言うとるわたしのバッグ、はたから見たらどう思われるんでしょうか。

 

絵本から飛び出した「さくらじまマグネット」に「さくらじまブローチ」。

欲しい方、気になる方、取り扱いたい!というお店の方、などなど以下からどうぞお気軽にご連絡ください! また、オーダーに合わせてオリジナルのブローチなども制作できます。詳細は以下からお問い合わせください!

san-san-sha.com

ですが、燦燦舎は5月3日から6日までお休みをいただきます!

その間はお返事できないときもありますので、ご了承くださいませ〜!!!

 

本屋さんは楽しい 燦燦舎は出張本屋さんもしております

4月21日のアースデイかごしま、大晴天の大盛況でごわした。

燦燦舎は売上のほとんどは出版業(自分でつくって、本屋さんなどに置いていただき売ってもらう)ですが、出張本屋さんもしています。

全国の小さな、だけどすばらしい出版社さんから直接本を仕入れて、川上の山の上から時々町に降りて本を売っています。

お客さんと話して買ってもらう、商売の原点というか原始的な仕事ですが、読者の生の声、リアクション、どんな本に誰が興味を持つのか、本当に勉強になるんですよね。他の出版社さんの本づくりも大変参考になります。世の出版社の人はただつくってるだけじゃなくて自分で売ってみたほうがいいですよ。ほんとに。

今日は燦燦舎で扱っている、置いているだけでどんどん売れていくすごい本たちをご紹介!

 

ミシマ社『はやくはやくっていわないで』作・益田ミリ 絵・平澤一平 税込1620円

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この本には本当に助けられています。面陳で出しているだけでお母さんがたが寄ってくる。わたしもいつも子どもに「はやくはやく!」言ってしまうんですよね。このシンプルなタイトルづけと表紙ですべてが伝わる、すごい本です。本の写真を撮ろうと思ったら売り切れてしまってたので、ミシマ社さんのホームページから転載しました。

わたしは表紙もタイトルもついつい「盛り込み」がちなんですが、ここまで引き算の表紙まわりで人を惹き付ける本を造れるようになりたいものです。

 

西日本新聞社『ながのばあちゃんの食術指南』長野路代・佐藤弘 税込1404円

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このばあちゃんの本も売れる。鹿児島でこの本を一番売っているのは実は燦燦舎なのではないか!?と秘かに思っているんですが、どうなんやろか。タイトルどおりばあちゃんの料理本です。料理本って「つくってみよう!」と思わせられるかどうかが一番大事だと思います。やる気を出させる伴走者の役割が見事な本です。

梅干し漬けたり、たけのこ煮たりとかいろいろ載ってますが、フライドポテトをつくってみたくなりました。揚げる前にいっぺん干すといいらしい。

 

ナナロク社『あたしとあなた』谷川俊太郎 税込2160円

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言わずと知れた谷川俊太郎さんの詩集ですが、写真で伝えられない 装丁、造本のすばらしさに本は美術品なんだな、と感じてしまいます。特に、この本を造るために本文用紙をオリジナルで開発してしまった、ということに驚嘆です。普通するか!??? 俺にはできん!!! ナナロク社さんの造本への狂気みたいのが持った瞬間にわかる。これは本屋で生で確かめてください。好きなひとからプレゼントでもらったらもっと好きになる本ですね。

 

 石風社『土の話』文・小泉武夫 絵・黒田征太郎 税込1,404円

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文章は発酵学者の小泉武夫さん、絵は画家でK2というデザイン事務所もされていた黒田征太郎さんです。原発事故で放射能が降った大地。土が福島弁で人間を批判するのですが、本文がすべて手描きです。本文と絵の組み合わせで一枚の絵になっている。こんな表現もあっていいんですよね。わたしは鹿児島弁しか話せないんですが、福島の言葉にはなぜだか共通点も感じるのです。是非みなさま声に出して読んでほしい。

 

自然食通信社『台所サバイバル』 編・自然食通信編集部 税込1188円

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この本もタイトルづけで大勝利してます。いやー、すばらしいタイトルや。もちろん中身もこの大量生産大量消費の時代にカウンターパンチを撃ち込む内容です。ご家庭の飯を作ってる方ならおわかりでしょうが、どうしても残り物が出る。それをどう活用するか。ちょびっと野菜とか残るんですよね。そしてそれが朽ちるとツラいんです。サバイバルですよ。本書に残ったスープをシチュー、カレー、焼き飯などにメタモルフォーゼしていくと掲載されてますが、わたしもやります。「スイカの種をアクセサリーにする」というオモシロアイデアもあって飽きません。

 

みんなのデータサイト『図説・17都県 放射能測定マップ+読み解き集』 編・みんなのデータサイト編集部 税込2500円

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先日当ブログで紹介したばかりですね。なんとなんと、2500円する本書ですが、アースデイかごしまだけで9冊売れました! 本を売っていて、こんなことはほんとになかなかないんです。工務店に勤めてるのかなー、という作業服のお兄さんが本書を手に取っていました。話しかけてみると、やはり川内原発のことが心配やし、再稼働されるのはおかしいと思っている、と。「この本を探していた」ということでした。こんな出会いや交流があるから、路上に出るのです。

 

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先日のアースデイかごしまでの燦燦舎ブース。バックスペースには赤ちゃん連れの友人家族が3組くらい来てて、うちの子どもたちと赤ちゃんたちで子育てサロンみたいになってましたけど、とても幸せな気持ちでした。たとえわたしが座る場所がまったくなかったとしても。

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こちらはアースデイかごしま2019の様子です。写真はアースデイかごしまFacebookより転載しました。緑の芝生で子どもたちが遊び回っていると、世界はこうあってほしい、と心から思えるのです。

 

 ここ最近、イベントでの販売の打率(声を掛けるお客さんのうち買ってくださる人がどれくらいか)が上がっています。打率が低いと、疲労徒労過労孤独で死にそうになるんですが、それが最近はあまりない。

おそらくディスプレイの仕方に気を付けるようになったからかなー、と思います。とは言っても、別にテントを洒落たもんにするとか、飾りつけをするとかじゃなくて。本ってそれだけで完成された工芸品の要素があるので、それをなるべく伝えられたらええんじゃないかと思っています。

現実的な課題が無数にあってまだ夢でしかないのですが、いつか気持ちのいい小さな本屋さんでも鹿児島で開きたいな、と思っています。

 

燦燦舎の移動本屋さんは一生続けていきますので、みなさま、どこかの町でお会いしましょう。

 

 

次の出張本屋さんはこちら!!!

4月28日「なるとの温泉FES! 2019」 @ くしき野白浜温泉

www.facebook.com

 

 

 

本日ご紹介した本は、メールでもご注文承ります!

 

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