燦燦舎のブログ

燦燦舎(さんさんしゃ)は鹿児島のあたらしい出版社です。 HP→ san-san-sha.com

本屋さんは楽しい 燦燦舎は出張本屋さんもしております

4月21日のアースデイかごしま、大晴天の大盛況でごわした。

燦燦舎は売上のほとんどは出版業(自分でつくって、本屋さんなどに置いていただき売ってもらう)ですが、出張本屋さんもしています。

全国の小さな、だけどすばらしい出版社さんから直接本を仕入れて、川上の山の上から時々町に降りて本を売っています。

お客さんと話して買ってもらう、商売の原点というか原始的な仕事ですが、読者の生の声、リアクション、どんな本に誰が興味を持つのか、本当に勉強になるんですよね。他の出版社さんの本づくりも大変参考になります。世の出版社の人はただつくってるだけじゃなくて自分で売ってみたほうがいいですよ。ほんとに。

今日は燦燦舎で扱っている、置いているだけでどんどん売れていくすごい本たちをご紹介!

 

ミシマ社『はやくはやくっていわないで』作・益田ミリ 絵・平澤一平 税込1620円

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この本には本当に助けられています。面陳で出しているだけでお母さんがたが寄ってくる。わたしもいつも子どもに「はやくはやく!」言ってしまうんですよね。このシンプルなタイトルづけと表紙ですべてが伝わる、すごい本です。本の写真を撮ろうと思ったら売り切れてしまってたので、ミシマ社さんのホームページから転載しました。

わたしは表紙もタイトルもついつい「盛り込み」がちなんですが、ここまで引き算の表紙まわりで人を惹き付ける本を造れるようになりたいものです。

 

西日本新聞社『ながのばあちゃんの食術指南』長野路代・佐藤弘 税込1404円

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このばあちゃんの本も売れる。鹿児島でこの本を一番売っているのは実は燦燦舎なのではないか!?と秘かに思っているんですが、どうなんやろか。タイトルどおりばあちゃんの料理本です。料理本って「つくってみよう!」と思わせられるかどうかが一番大事だと思います。やる気を出させる伴走者の役割が見事な本です。

梅干し漬けたり、たけのこ煮たりとかいろいろ載ってますが、フライドポテトをつくってみたくなりました。揚げる前にいっぺん干すといいらしい。

 

ナナロク社『あたしとあなた』谷川俊太郎 税込2160円

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言わずと知れた谷川俊太郎さんの詩集ですが、写真で伝えられない 装丁、造本のすばらしさに本は美術品なんだな、と感じてしまいます。特に、この本を造るために本文用紙をオリジナルで開発してしまった、ということに驚嘆です。普通するか!??? 俺にはできん!!! ナナロク社さんの造本への狂気みたいのが持った瞬間にわかる。これは本屋で生で確かめてください。好きなひとからプレゼントでもらったらもっと好きになる本ですね。

 

 石風社『土の話』文・小泉武夫 絵・黒田征太郎 税込1,404円

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文章は発酵学者の小泉武夫さん、絵は画家でK2というデザイン事務所もされていた黒田征太郎さんです。原発事故で放射能が降った大地。土が福島弁で人間を批判するのですが、本文がすべて手描きです。本文と絵の組み合わせで一枚の絵になっている。こんな表現もあっていいんですよね。わたしは鹿児島弁しか話せないんですが、福島の言葉にはなぜだか共通点も感じるのです。是非みなさま声に出して読んでほしい。

 

自然食通信社『台所サバイバル』 編・自然食通信編集部 税込1188円

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この本もタイトルづけで大勝利してます。いやー、すばらしいタイトルや。もちろん中身もこの大量生産大量消費の時代にカウンターパンチを撃ち込む内容です。ご家庭の飯を作ってる方ならおわかりでしょうが、どうしても残り物が出る。それをどう活用するか。ちょびっと野菜とか残るんですよね。そしてそれが朽ちるとツラいんです。サバイバルですよ。本書に残ったスープをシチュー、カレー、焼き飯などにメタモルフォーゼしていくと掲載されてますが、わたしもやります。「スイカの種をアクセサリーにする」というオモシロアイデアもあって飽きません。

 

みんなのデータサイト『図説・17都県 放射能測定マップ+読み解き集』 編・みんなのデータサイト編集部 税込2500円

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先日当ブログで紹介したばかりですね。なんとなんと、2500円する本書ですが、アースデイかごしまだけで9冊売れました! 本を売っていて、こんなことはほんとになかなかないんです。工務店に勤めてるのかなー、という作業服のお兄さんが本書を手に取っていました。話しかけてみると、やはり川内原発のことが心配やし、再稼働されるのはおかしいと思っている、と。「この本を探していた」ということでした。こんな出会いや交流があるから、路上に出るのです。

 

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先日のアースデイかごしまでの燦燦舎ブース。バックスペースには赤ちゃん連れの友人家族が3組くらい来てて、うちの子どもたちと赤ちゃんたちで子育てサロンみたいになってましたけど、とても幸せな気持ちでした。たとえわたしが座る場所がまったくなかったとしても。

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こちらはアースデイかごしま2019の様子です。写真はアースデイかごしまFacebookより転載しました。緑の芝生で子どもたちが遊び回っていると、世界はこうあってほしい、と心から思えるのです。

 

 ここ最近、イベントでの販売の打率(声を掛けるお客さんのうち買ってくださる人がどれくらいか)が上がっています。打率が低いと、疲労徒労過労孤独で死にそうになるんですが、それが最近はあまりない。

おそらくディスプレイの仕方に気を付けるようになったからかなー、と思います。とは言っても、別にテントを洒落たもんにするとか、飾りつけをするとかじゃなくて。本ってそれだけで完成された工芸品の要素があるので、それをなるべく伝えられたらええんじゃないかと思っています。

現実的な課題が無数にあってまだ夢でしかないのですが、いつか気持ちのいい小さな本屋さんでも鹿児島で開きたいな、と思っています。

 

燦燦舎の移動本屋さんは一生続けていきますので、みなさま、どこかの町でお会いしましょう。

 

 

次の出張本屋さんはこちら!!!

4月28日「なるとの温泉FES! 2019」 @ くしき野白浜温泉

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本日ご紹介した本は、メールでもご注文承ります!

 

『(本のタイトル)』

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すごい本、販売します。『図説17都県放射能測定マップ+読み解き集』!!!

2018年の11月にふつうの人びとが集まって自費出版して、早くも1万数千部売れて、そのスジの方々には大変な話題という本があります。

 

『図説・17都県放射能測定マップ+読み解き集』

 

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わたくしもそのスジの人間ですので、これは鹿児島でも絶対に売らなあかん、と「みんなのデータサイト」編集部に電話をかけて注文しました(なんと、この本を出版するために出版社をつくっちゃった!とのこと)。福島からのダンボールを開けて、ページを開いたのですが、ものすごい本が出来てしまった、というのが率直な感想です。

本書はそもそも、2011年の福島第一原発の事故後、目に見えない放射能汚染を可視化して記録する、という取り組みから始まりました。

原発事故で放射能が拡散されたことは確かです。国が責任を持ってどれだけ汚染が広がったのかを調べるのが当たり前なのです。しかし、国主導の大規模な調査は行われませんでした。「子どもが安心して遊べる地域はどこか」「どこの地域なら農作物をつくれるのか」。そんな不安や疑問を解消するには、市民が独自に土壌調査するしかなかったのです。(大変おかしな話なんですが)

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多くの人が同一条件で土壌を採取できるようマニュアルをつくり、各地で採取説明会を100回以上開いたそうです

 

17都県、3400の地点を4000人で測定したマップがこの本なのです。

簡単に言ってしもうたけど、ふつうできません。

こんなこと、みんな給料をもらってやるわけじゃない。仕事を持ち、家庭を持ち、子どもを学校や保育園に行かせて、介護をしながら。なんと言えばいいのか、言葉がうまく出てきません。

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これが福島の測定マップです。事故当時の気象データ、土質の傾向、強制移住地域や移住義務が生じる地域の分布もわかります。

他に静岡、神奈川、東京から青森まで東日本の17都県のマップが掲載されます。

テキスト、イラスト、図表かなりぎっしりのつくりです。

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初めて原発問題に触れるかたは、少しびびるかもしれません。ですが、ここまでまとまった資料は他にないでしょう。専門用語の解説もたくさん掲載されています。なんとかわかってほしい! そんな編集部の方の気持ちが本をつかむ手から伝わってくるんですね。 手元に置いて、気になったことがあれば開き、調べたいことがあったらめくる。これは紙に印刷されて綴じられた「本」というフォーマットだからこそなしえる活用法です。是非じっくり付き合ってください。

以下、測定マップ以外の項目を抜粋します。

  • 放射線の基礎を学ぼう
  • 事故後1週間の見えない「初期被ばく」を避けよ
  • 米の汚染度解析
  • 海水魚の汚染度解析
  • 静岡県および隣県のお茶の汚染について などなど

 2500円、高い!と思う方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、これはものすごく安いです。このボリュームで、この内容で、充実度で2500円です。はっきり言って商業出版でやってるぼくらには不可能です。とんでもないことです。きっと編集部のみなさんは、原価や部数、採算を考えて、悩みに悩んで「この値段ならなんとか手に取ってくれるだろう」そんな思いで定価を設定されたと思います。他にも、さまざまなページから、言葉の選び方から「悩み」が伝わってきます。考えて、話し合って、おそらくぶつかり合うこともありながらこの本を出版してくださったと思います。

世間では「みんな」でやることを目的とするあまり、当たり障りのない薄ぼんやりした出版物が増えています。しかしこの『図説・17都県放射能測定マップ+読み解き集』は、「みんな」でしか作り得ない本、その希有な例です。

 わたしは2008年からこの鹿児島の地で、川内原発に反対しています。川内原発は震災後日本で初めて再稼働して、いまも動いています。このマップを鹿児島にあてはめたら、果たしてどんなわたしたちのふるさとが見えてくるでしょうか。

すごい本です。燦燦舎でも、全力でこの本をひろげていきます。

 

まずはこちらのイベントで販売します!

明日! 4月21日のアースデイかごしま(@テンパーク)

https://www.facebook.com/events/794530774215982/

 

4月28日「なるとの温泉FES! 2019」

https://www.facebook.com/events/2059695540995936/

@ くしき野白浜温泉

 

 

メールでもご注文承ります!

 

『図説・17都県放射能測定マップ+読み解き集』(税込定価2,500円)

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西郷どん!まるごと絵本』『ぐるっと一周!九州開運すごろく』など、燦燦舎が発行している本についてはこちらからご覧くださいませ~。

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san-san-sha.com

 

 

宮崎に出版社ができたっ! 第一弾はなんと、、、宮崎すごろく!!!!!

先日はお世話になっていた明屋書店隼人店さんが閉店。また他にも本屋さん閉店のニュースも入ってきまして、ほんとに厳しい、厳しい地方出版業界ですが、、、、今日はとってもうれしいお知らせです!

鹿児島とともに日本の辺境の双璧をなす宮崎県に、出版社が誕生いたしましたーーーーーーっ!!!!! その名もヒムカ出版!!! 

そしてその第一弾はなんと、

『やっちょっど! 宮崎すごろく』でごわす!!!(タイトルが最高やっど! やっちょっど!!!)

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右・ヒムカ出版代表の渡邊晃さん、左は燦燦舎代表の鮫島です。おっさん二人で掲げる『やっちょっど!宮崎すごろく』!!!

 

思い出せば、『西郷どん!まるごと絵本』販促真っただ中、もんのすごい忙しい時期に、ヒムカ出版代表の渡邊晃さんが鹿児島市川上町の燦燦舎までやって来ました。

渡邊さんは以前は宮崎の老舗出版社に勤めていらっしゃって、わたしは昔勤めていました南方新社にいたときに初めて会いました。数少ない同業者で同年代。抱える悩みも出版にかける思いも近くて、宮崎にも共にがんばる仲間がいるんだ、と勇気が出たもんです。宮崎に営業に行ったときにはいっしょに飲みに行き、痛飲の末わたしは途中で前後不覚酩酊状態に陥り、宮崎の街をゾンビのように右往左往したこともあったなあ……。そんな渡邊さん。いったいどげんしたのかな〜、と迎えたところ、、、、

「宮崎で出版社を立ち上げたい! 燦燦舎を見ていて、自分もやりたくなりました! 第一弾は宮崎でもすごろくを出したいんです!!!」

との言葉。熱かったです。すばらしい、と思いました。

田舎で出版社。実際に立ち上げてみたら経営はほんとに大変。燦燦舎は基本的に、自分で企画して自分の金で本を出す。それを売る。という企画出版で収入のほとんどを得ています。リスクはでかく、リターンは少ない稼業(と、やってみたらわかった!)。もうすぐ立ち上げて5年なんですが、我ながら一家5人でよく生きているな、と思います。都会ならともかく、人口も減り書店さんも減る田舎で自分たちみたいな会社は起こらないだろうと思っていました。そんななかでの渡邊さんのお話。

これはもう、応援するしかねえだろっ!!!と心から思えたのです。

でもって昨年、渡邊さんが出来上がったすごろくを持ってきてくれました。お世辞じゃなく、パッケージが輝いて見えたのを覚えています。

 

 

じゃっどん、すごろくは遊ばないと真価はわからねえ。早速プレイ開始じゃ〜〜〜!!!

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パッケージ、めでたいネ! イラストは宮崎で活躍されている榊あずささん!

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宮崎全県をまるっと回る! 宮崎県は縦長だからすごろくにしやすいのう。後ろの台所の生活感は、、、気にしないでください。

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延岡城の千人殺しの石垣。石垣の一部をはずすと崩れ落ちるそう。行きたい。

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都城の一堂ケ丘公園はかかしの里。めをつむって片足立ちで10秒数えます。ふらつく体幹に寄る年波を突き付けられます。

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日南は飫肥城跡に止まったら、サイコロで四半的を狙います!

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いざ、四半的をぴしゃつ(しっかり)狙うヒムカ出版代表渡邊さん!

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見事空振り!!! これ、だいぶ笑いました。

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小林といったら、だよね、陰陽石! 見事な形状に夫婦円満!!!

いや〜〜〜。宮崎すごろく、面白いです!!!

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ぐるっと回った場所についても、おまけ冊子でばっちりわかる。渡邊さんのユーモアあふれる文体と、的をぴしゃっつ外さない簡潔な解説。このおまけ本だけでもかなり楽しめて学べます。ページのレイアウトがまたよくできてて、マジでうらやましい。

 

大逆転カード「ヒムカの切り札」もついてて『ぐるっと一周!鹿児島すごろく』『ぐるっと一周!九州開運すごろく』のスタイルを踏襲してはいますが、中身はやっぱり宮崎すごろくでしか表現しえないものです。

日向のひょっとこ踊り、椎葉村焼畑西米良村の妖精・かりこぼう。

すべてがメジャーな観光地ってわけでもない。だけど気になる場所ばかり。全編に南国宮崎にふりそそぐ太陽の光があふれてる。ヒムカ出版の渡邊さん、ほんとにいいすごろくを作られました。すごいっ!!!

日本の出版物の大半は、東京を中心とした大都市でつくられています。大都市目線の出版物には、この田舎で暮らすなかで必要な知恵だったり情報が載っていないこともあります。気候も地形も歴史も暮らしかたも違うから当然なんですね。もちろんセールスも違います。だからぼくたちは都市の出版社が手掛けない、だけどこの鹿児島に生きる人たちにとっては必要な本をつくっています。

そんな出版社が存在すれば、きっとその地域の暮らしや自然、文化は守られ、次代に受け継がれる。そう思って出版社をやってます。

この厳しいご時世に、無謀にも宮崎という鹿児島ばりの田舎で出版社を立ち上げてしまった特攻野郎! 宮崎のぼっけもん! ヒムカ出版!!!を、みなさま是非是非応援してください!!!

『やっちょっど! 宮崎すごろく』の購入は、宮崎の本屋さんか、こちらヒムカ出版ホームページで! 定価1500円+税+送料150円です!

himuka-publishing.com

実物を見たい方は2月10日にフローランテ宮崎で開催される「宮崎オーガニックフェスティバル」で! 「ひむか村の宝箱」さんのブースで販売されるそうです!

www.facebook.com

 

燦燦舎ももちろん全面応援! 販売してます!!!

こちらの注文画面の「質問やご要望、メッセージなど」の欄に「宮崎すごろく ◯冊」と記入してご注文ください。フォームには送料無料と書かれていますが、ヒムカ出版と同じく定価1500円+税+送料150円です!

san-san-sha.com

 

 

 

最後に、すごろくの制作を許可くださいました『ぐるっと一周!鹿児島すごろく』著者の植村紀子さんに感謝を申し上げます。

 

 

 

宮崎にヒムカ出版! 鹿児島に燦燦舎!

南九州から日本を照らすぜ〜〜〜っ!!!

チェスト〜〜! やっちょっど〜〜〜!!!

 

 

 

 

 

本屋さんが閉まること

出版社をしていて哀しいことのトップに入るのは、書店さんの閉店のお知らせの電話を受けることです。昨日は明屋書店隼人店さんが1月末で閉店されるということで、在庫の引き取りに行ってきました。

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明屋書店隼人店さんは1995年の開業。23年間この場所でがんばって来られたということです。鹿児島神宮の近く、スーパーのクッキーの隣りだというと分かる方も多いのではないでしょうか。

引き取りに行って、店長さんとひとしきり話をしました。わたしも前職の南方新社時代を合わせると、12年間もお世話になってきたお店です。明屋書店さんは愛媛の書店でして、隼人店さんはチェーン店になるのですが、鹿児島の本を応援してくれるお店でした。硬い歴史本も売ってくれて、地元の方が出された本も並び、隼人・日当山の方々の本への意欲を感じていました。店内もほどよい広さで、文芸などの棚も面白く、子どもたちもうろうろしていて、「近くにあったら毎日通うなあ」というお店。近所の人がうらやましかったです。南方新社の本も燦燦舎の本も一生懸命売ってくださって、行くたびに元気が出ました。

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「本当に」の“本”を本で描いているところに本愛!を感じます!!!

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閉店のお知らせの明屋書店隼人店通信号外。ずっと保管しときます

 

さらに昨日は霧島の「まほろばの里」も閉店するということで本を引き取りに。まほろばの里さんは去年から本を置かせていただいたんですが、南方新社時代にもお世話になっていました。さみしくなります。

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お世話になったせめてもの御礼にと、明屋さんとまほろばの里さんで手帳や新書、子どもの土産にジブリグッズを購入。ずっと落ち込んでいるわけにもいかないので新規先の営業とお取引先へのあいさつに行ってきた次第です。

 

前職南方新社時代から、果たして何店舗の閉店・引き取りに立ち合ってきたでしょうか。30店以上あるかもしれません。

確かにAmazonに代表されるネットショップは便利です。しかし、ネットは使いこなせる人と使えない人の格差が大きい。じいちゃんばあちゃんから子どもまで開かれた、明屋さんのような地域の本屋さんが地元の文化を支えているのは事実です。確かに、品揃えや注文してもなかなか届かないなど、取次による配本・流通の問題もありますが(もちろん取次があっていいことも確実にある)本屋がなくなったら、より一層本を読む人と読まない人の格差は広がります。

だいたい、本屋がなくなった街なんて楽しくもなんともない。

子どもたち、若者の活字離れを危惧するみなさん、 街の本屋さんに行ってください。そして本を買ってください。

この原稿を書いているいまも切なさでいっぱいですが、明屋書店隼人店さん、まほろばの里さん、本当にありがとうございました! どちらとも1月31日まで開いています。みなさまどうぞ行ってくださいね。

燦燦舎は、これからも街の本屋さんが元気になるような本をつくります!!!

鹿女短の食育絵本! 『西郷さんと大豆の豆助』をつくりました!!!

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鹿児島女子短期大学生活科学科食物栄養学専攻(早口言葉で言ってみよう!)のみなさんといっしょに、鹿女短の食育絵本『西郷さんと大豆の豆助』をつくりました〜!!!

 

燦燦舎は、鹿女短の千葉しのぶ先生のお誘いをいただき、2016年から「学生さんたちと食育紙芝居をつくる」という講義に携わっております。思えば紙芝居屋としての人生はここから始まったのかもしれません。

今回、2017年につくった紙芝居を絵本にアレンジして、鹿女短から出版するというプロジェクトが立ち上がり、わたくし鮫島亮二とさめしまことえも関わらせていただいた次第です! 

絵本のもとになった紙芝居は、

①千葉先生からテーマをいただく(大豆、鹿児島の偉人など)

②鮫島がプロット(ストーリーの土台となるもの。これがこうなってああなってこげんなっど、みたいなもの)をつくる。

③プロットを学生さんたちに渡し、一人ひとりでプロットをもとに物語を書いてきてもらう。

④学生さんたちに発表してもらい、それをひとつの物語に編集する。

⑤さめしまことえが下絵を作成。学生さんたちに貼り絵をしてもらい絵が完成!

⑥演技指導して、発表までしてもらう!

こんな行程を経て作成しました。

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色紙をちぎりちぎり、貼り貼りしてるとこ。楽しそう!

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紙芝居ができた! よかふうじゃ!

 

 物語を書く、それを人の前で読む。いいですね。

大人になると表現をすることってどんどん減っていきます。子どもは何も言わなくても表現をし続けています。別にうまいとか下手とか関係なくて、表現をすることは生きていくうえで必要だ、と感じました。学生さんたちも、作る前、紙芝居を読む前、と後では明らかに変わっていた、ような気がします。

そうしてできた紙芝居。それを今回は絵本にします。千葉先生をはじめ先生方と打ち合せを重ねながら、紙芝居用のストーリーを絵本にアレンジしていきます。

例えば、紙芝居は学生さん7、8人で発表することが前提でしたので登場人物も多かったんですが、絵本でたくさんの人が出ると子どもたちが混乱してしまいます。かなり削りました。子どもたちが大豆の成長を理解できるように、絵に季節感を盛り込んだり、大豆の絵によりリアリティが出るように修正したり。

おかげさまで完成度もかなり上がりました。

いや〜っ、紙芝居と絵本って違うんだなーーーっ!!!

そんなこんなでできました、『西郷さんと大豆の豆助』!!!

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表紙はこちら。主人公の豆助くん、農民の吉べえ、西郷さんの三傑そろい踏みです。

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ストーリーには鹿児島の風土や薩摩義士のお話なども盛り込まれます。台風が襲来する鹿児島で、吉べえはどうやって大豆たちを守ったのか!? 我ながら面白い!

 

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なんと、みそづくりの歌まで学生さんたちとつくりました。県民誰もが歌えるあの歌がベースです。うんまかみそをつくりもんそ!

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後半は、大豆のできるまで、みそ料理レシピなども掲載! まさに「まるごと絵本スタイル」の大ボリューム。豪華全56ページ、オールカラー!!! こちらのページの編集は、小松原のエンガワスタジオさん!

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南日本新聞にも掲載していただきました〜。高野記者さん、ありがとさげもす。

 

子どもたちに大豆を通して食べることの大切さを考えてほしい、と鹿女短さんが作った食育絵本『西郷どんと大豆の豆助』(編集:燦燦舎&エンガワスタジオ、絵:さめしまことえ)!!!ですが、、、

非売品です!!!

県内の幼稚園や保育園(先着100冊!!!)で、活用してくださるところに無料で配布するということです。子どもたちに読んであげたい! 食育に使いたい!

そんな幼稚園、保育園のみなさま、申込みは↓の鹿女短ホームページをどうぞ!

部数僅少! お早めに!!!

オリジナル食育絵本「西郷さんと大豆の豆助」を制作しました!! | 鹿児島女子短期大学

 

 

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とってもいい絵本ができました。

千葉先生、鹿女短のみなさま、本当にありがとうございます!!!

 

燦燦舎、今年もいろんな仕事します! 

お問い合わせなどどうぞお気軽に!!!

『西郷どん!まるごと絵本』をプレイバック!!!

みなさまあけましておめでとうございます。燦燦舎代表の鮫島亮二です。

とある媒体で『西郷どん!まるごと絵本』について書いてほしい、という依頼がありまして、昨年のことを振り返っておりました。そげんことをしちょったら、なかなかいろんなことがありもしたなあ、という心境になりましたので、せっかくなんでみなさまにもご覧いただこうかい、とブログにしたためる次第です。

プレイバックというとなんだか終わるみたいですが、そんなことは一切ねえ!

猪突猛進不退転! 前進あるのみのプレイバッーークッ(意味不明)!!! 

 

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写真はレトロフトでの出版記念トークイベント! 

 

 

①祝!『西郷どん!まるごと絵本』! 2017年12月刊行!

著者はご存知東川隆太郎さんと、さめしまことえさん(私の妻)でごわす。めでたいオレンジの表紙が目印! ちなみに「西郷どん!」の“!”はイモでごわす。気付いた人いるんだろうか!?

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山形屋さんで原画展やりました!

西郷どん絵本が最高のスタートを切れたのはこの原画展のおかげですございます。刊行間もなく、山形屋さんの一号館一階という鹿児島小売業界のスーパーホットスポットで原画展を開催させていただきました。この原画展だけでなんと200冊以上販売! びびりました。山形屋のみなさまに感謝感謝感謝!!!

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期間限定ショップ「西郷どん商店」の一環としての原画展でしたが、西郷どん商店は大好評につきロングラン開催中です!

 

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こちらは「ashサツマ」での原画展。天文館のお宿、ホテル南洲館さんで開催しました。南洲館さんには西郷銅像が部屋から見える「315ルーム」も! 11月

 

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維新ふるさと館さんでの原画展。西郷さんが生まれ育った場所で絵を飾ることができてうれしい限りです。こちらは現在も開催中。2019年1月15日まで

 

③めでたい! ランクイン!!!

南日本新聞の日曜読書欄ベストセラーランキングでも8回くらいランクインしました。大手出版社から西郷どん本がどんどん刊行されるなかでの地方小出版社のランクイン。これはうれしい!!!

 

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2月9日、ブックスミスミオプシアさんで6位でした。

 

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MARUZEN天文館店さんでは児童書部門で1位! サバイバルシリーズは超人気なんですが、それよりも上位はすごか! 4月

 

④祝! 増刷!

2017年12月刊行で初版が4000部でしたが、年明け1月には4500冊増刷しました。ありがたやありがたやです。 現在2刷り、8500部発行。2019年は目指せ3刷り、10000部!!! 

めでたい!!!! 『西郷どん! まるごと絵本』増刷決定!!!!(って、増刷って何だ???) - 燦燦舎のブログ

 

⑤レトロフトでトークイベント!

名山堀にあるギャラリー「レトロフト」で西郷どん!まるごと絵本トークSHOW」を開催しました! レトロフトは古書店のリゼットさんやカフェ、有機野菜をつかったレストラン森のかぞくさんなども入る鹿児島の最重要文化拠点! そんな場所でトークイベントを開けることがありがたかったです。東川さんのトーク、紙芝居、東川さん・ことえさん・筆者の「西郷どん!まるごと絵本はこうしてできた」の三本立て。有料イベントだったので集客が心配でしたが、杞憂杞憂の満員御礼!となりました。

出版イベント、燦燦舎はこれまでなかなか自分たちで企画することができなかったんですが、ようやく開催できました。そういう意味でも大きな一歩でした。東川さん、レトロフトオーナー永井さん、ご来場のみなさまありがとうございました! 5月

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爆笑となるほどが絶妙にミックスされる東川さんトークは名人芸!

 

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メイキング!西郷どんまるごと絵本トーク! ここでは書けない話もずんばい!

 

西郷どん商店の看板つくったよ!!!

原画展を開催させていただいた山形屋一号館一階の「西郷どん商店」! スーパーバイヤーのミヤジンガーZ氏が西郷どんグッズを増産しまくっていて、観光客のみならず地元客がこぞって自分に鹿児島土産を買うという現象を産み出しています。そんな西郷どん商店の看板を一年通してディスプレイしました。

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こちら春バージョン。桜が咲いちょっが!

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秋はハロウィン。西郷さんのビンタに帽子をかぶせもした。イモは欠かせません

 

⑦芙蓉商事さんが鹿児島市の全小学校に寄贈してくださいました!

ビル清掃や人材派遣などされている鹿児島市の芙蓉商事さんが、絵本を買い取ってくださり、鹿児島市内の全78の小学校に寄贈してくださいました。これで西郷さんに触れてくれる子どもたちが増えます。芙蓉商事さん、ありがとうございました!!! 7月

『西郷どん! まるごと絵本』が鹿児島市全78小学校に寄贈されました。芙蓉商事さん、あいがとさげもす!! - 燦燦舎のブログ

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⑧KagoshimaniaXはじめ、マスメディアにも多数取り上げられました!

あの! 鹿児島をアツくユルく紹介するwebメディア「KagoshimaniaX」はじめ、多数のマスメディアや各種媒体で扱っていただきました。南日本新聞では読書欄のランキング記事を入れるとなんとこれまで14回掲載されています! その他にもテレビやラジオ、情報紙やPTA新聞などにも多数掲載。これからも見ていただける機会を増やせるようにきばりもす!

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www.kagoshimaniax.com

写真はKagoshimaniaXより転載させていただきました。真ん中が主宰の僕氏どの!

 

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KTSのナマイキVOICEでも紹介くださいました。真ん中は美川アナウンサー! 

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フレンズFMにも出演しました。右はパーソナリティの福元ゆみさん!

 

 

⑨大型紙芝居でなぜか山口・萩の全国大会に出場!!!

絵本を大型紙芝居にして上演したら県内各地の小学校やイベントに呼ばれることに。山口県の萩で開催された「ふるさと紙芝居全国大会」にもなぜか鹿児島代表として出演させていただきました。10月

紙芝居デイズ - 燦燦舎のブログ

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萩も明治維新150年で盛り上がりちゅう。よか街でした。

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全国の猛者が集う紙芝居大会。こちらも必死の上演です! 右は助っ人の船倉ひろえさん

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こちらは田上小学校全校生徒600人を目の前にしての夫婦紙芝居!

 

⑩まさかの商品化!!! ぬいぐるみやブランケットに!!!

商品化 、ってあるものなんですねえ。西郷どん商店を展開する山形屋さんが企画してくださり、ぬいぐるみやハーフブランケットになりました!

山形屋一号館一階西郷どん商店さんにてお買いお求めください。

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左胸部を露出して亮平スタイルの西郷どんくんぬいぐるみです

 

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仕掛人はもちろんこの方! 炎の漢! ミヤジンガーZ!!!

 

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西郷どんくんぬいぐるみの使い方。乾杯〜! 左はかごしま探検の会の東川美和さんです

 

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敬老の日のプレゼントにぴったりじゃ。西郷どんハーフブランケット! 持っているのは筆者の母です。実家にて

 

⑪特産品コンクールでなんと奨励賞を受賞!!!

鹿児島県、鹿児島市、鹿児島県特産品協会が開催する「かごしま新特産品コンクール」にて奨励賞を受賞。22019年の県内の各地に展示されるということです。これまで賞とは無縁の燦燦舎でしたので、励みになりました。10月

2018かごしまの新特産品コンクールに出品、見事入賞しました!の話 - 燦燦舎のブログ

 

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立派なパンフレットに掲載!

 

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授賞式の様子。賞状、小学校のときにもらって以来な気がします。撮影は僕氏@KagoshimaniaX

 

⑫宇宙の帝王フリーザさまも読んでいる!? あの! お笑い芸人BANBANBANが爆笑読み聞かせ!!!

12月にはなんと! あの!吉本芸人BANBANBANさんが絵本の読み聞かせ動画をつくってくださいました。DB芸人として時々テレビに出る宇宙の帝王フリーザさまによるボケは必見です。「おーい、ドドリアさあ、芋をふかしてくいやんせ〜」「ちょ〜、しもた〜、デスボールやった!」。おもしてなあ。

ちなみに左の地球人鮫島ヒロミさんは筆者の実の弟です。動画については改めてブログを書きます!  目指せ、再生回数53万回!!!

 

www.youtube.com

読み聞かせ動画です。BANBANBANのお二人は鹿児島出身! 鹿児島弁完璧!

 

www.youtube.com

テレビショッピングもつくってくれもした。キエイ!

 

どら。『西郷どん!まるごと絵本』を通じて2018年を振り返ってみると、一冊の本でこんなにたくさんのことをしたのか、と驚いてしまいます。こんなことができたも、鹿児島での西郷さんの人気、これに尽きるのかなと思います。

本を通じて自ら動き続ける。動き回る。地方出版社のひとつの在り方かと思います。

大河ドラマが終わっても『西郷どん!まるごと絵本』は一生売っていきます。

 

ご注文はこちらから! 日本全国送料無料でお届けしもす!

san-san-sha.com

 

 おまけ

運動会のお弁当も西郷どん! いやはや、西郷尽くしで楽しい2018年でした。

2019年もますますきばります!!!

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福島に米を送りました、と、お正月休みのお知らせ

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福島に米を送りました。左は「かえるすたいるyamada野菜」の山田さんです!!! 山田さん、おまけしてくれてありがとう! 会場は33回目を迎えた元祖鹿児島オーガニックの祭典「生命のまつり」!

 

 

2018年も残すところ本日のみ!となりました。小学生は冬休み、保育園児も正月休みでいよいよ騒がしい!燦燦舎です。いまだ仕事ちゅう。

さてさて、みなさまは本の最後のページに「奥付」なるものがあるのはご存知でしょうか。著者名や出版社名、初版の年月日、増刷されたかどうか、ISBNという書籍コードなど、本の基本データみたいなのが載っています。刷った回数が多ければ、それだけ長く売れ続けているという証し。出版社の勲章ですね。

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こいつが奥付! マニアはまずここを開きます。西郷どん!まるごと絵本』は1年で2刷り8500部発行。来年は目指せ3刷り10000部だ!!

 

このページには燦燦舎の社是が以下のように記されています。

「燦燦舎の本の売上の一部は、福島県の子どもたちの健康を守る活動に使われます」

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社屋もない燦燦舎ですが、(というか、ただの個人事業主なんで厳密には会社ですらない)出版社を立ち上げたときから、これだけは続けていかなければ、と考えました。

しかし、現実には地方出版の経営は大変だった!!! 1年目は寄付ができましたが、それ以降は余裕がさっぱりありませんでした。宣言しちょって、ほんとに恥ずかしいです。ここにお詫びいたします。

今年は大河西郷どんイヤー、何より『西郷どん!まるごと絵本』が地方出版としてはセールス好調だったことで、よっしゃ!ようやく何かできるぞ、と思った次第です。

 

 

ご存知のように、2011年の地震による福島原発の事故で放射性物質が拡散しました。福島県のホームページによると、いまだ3万人以上の方が避難をしています。

www.pref.fukushima.lg.jp

 

福島県の子どもたちの健康を守る」

果たして何をする? 今回は、鹿児島のお米を送ろうと思いました。

じゃっどん、まずは2011年の震災・原発事故から7年が経ち、福島にニーズがあるかを知らないといかん。以前鹿児島に保養に来られた福島県の郡山にお住まいのお母さんに電話しました。「もう特に食事には気を付けてない。必要ない」だったらどげんすっか、とドキドキしつつでしたが、、、、

結果、とても喜んでいただきました。

そのお母さんによると、「福島ではまるで原発事故はなかったかのよう。放射性物質への不安はもう口にも出せない状況だ。だけど自分は子どもの食事が心配だし、学校に弁当を持って行かせている。実は心の中では食べもののを心配している人たちはたくさんいる」ということでした。

 

こちらは送っていただいた、福島県のある運動場の写真。汚染された土壌を黒いバッグに入れて撤去する作業をしています。ちなみに普通にこの運動場でも大会とかは開かれていたようです。いまだに日常的にこんな光景が見られるのです。復興したって、とても言えません。

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燦燦舎では、このお母さんに鹿児島のお米を35キロ、送料含め約3万円分送りました。お友だちにも分けてくれたそうです。

どんなお米かというと、2016年の水害で被害を受けた、鹿児島の垂水で無農薬でお米を作っている「かえるすたいるyamada野菜」さんのお米です。

以下のブログを読むと、床上に水が上がってきて屋根裏に決死の避難をする様子が壮絶です。小さな子どももいるなかで、よくぞ復旧されたなあ、とただただ尊敬します。やっぱり人間としての足腰の強さが違います。

https://yamadayasaii.blog.so-net.ne.jp/2016-10-04

 

先日は熊本に社員旅行に行き、熊本城の様子をみてきました。石垣の復旧は20年かかるとのこと。熊本市内は地震の痕はもう感じられませんでした。しかし、いまだに仮設住宅で暮らしている方も2万人以上いらっしゃいます。

https://www.pref.kumamoto.jp/kiji_25881.html

 

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 『ぐるっと一周!九州開運すごろく』の収益から、熊本県庁で募集している義援金2万円寄付しました。

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地震原発事故で被害があった福島のみなさんに、鹿児島で水害にあった農家のお米を届けることができました。

ぼくらができるのはたったの数万円だし、届けられるのはたったの数家族分。地震があった熊本にも寄付したって言っても小額です。

じゃっどん、規模は小さいけど、燦燦舎がいまできる、全力の行動でした。

経済活動を被災した方へつなげる。この国で商いをさせていただいているものとして、それくらいのことはしたい。しなきゃあかん、と思います。

災害大国となってしまった日本。天災を防ぐことは難しい。だけど備えること、災害が起きたときに行動することはできます。

さらに、鹿児島には日本で一番最初に稼働した川内原発があります。事故が起きてしまったらどげんなことになるでしょうか。放射性廃棄物の問題は人類共通の問題です。

大人として、これからを生きる子どもたちに大地と海と空気と、文化を受け渡していかんといけません。燦燦舎はこれからも地道に取り組み続けます。

 

ということで、

燦燦舎は本日12月31日14時から正月休み開始!

(注文とか受付できないのでご了承を!)

2019年1月4日から全力で始業します!

みなさま、よかお年をお迎えくいやんせ!!!

どら。来年も、みんなできばいもんそ!!!

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西郷どん!まるごと絵本』より。とっても気に入ってるシーンです。みんなできばいもんそ!!!

 

いよいよ5周年! 2019年も突撃をやめない燦燦舎の本のご注文はどうぞこちらから!

年明け1月4日以降に日本全国へ送料無料で発射しもす!!!

san-san-sha.com